2007年2月 西穂高

■日付 2月9〜11日(日) 
■登った山 西穂高
■山域 長野県北アルプス
■天候 曇り〜雨
■参加人数 6人
■ルート (ロープウェイ)西穂高口駅〜西穂山荘 (雪洞泊まり)

 ロープウェイに乗ることもできずに撤退した昨シーズンのほろ苦い経験は、今でもこの胸に深く刻み付けられている。一年を経て、ついにその雪辱を果たすときがやってきた。今回は少なくとも西穂山荘までは行こう(天気が良ければ)、そう固く心に誓って臨んだ。  
新穂高温泉の駐車場で朝を迎えた。天気はいまいちのどんよりとした曇り空。朝食をとり、身支度を整えながら始発のロープウェイをやり過ごす。このゆったりとした始動の裏には、先に行った愚直な登山者のラッセルしたあとをたどれば苦労しなくてすむという、K会長の狡猾な計算があった。昨年、必死に食い下がる我々を頑として拒み続けたロープウェイも、今回は快く我々を迎え入れてくれた。多くの観光客に混じり、我々のような登山客もちらほら見受けられる。ロープウェイの終着駅・西穂高口は、時折雪が舞ってはいたが、風は殆どなく、比較的穏やかな表情をして我々を迎えてくれた。きれいに除雪がなされた千石平園地の道を、西穂山荘を目指し進んでいく。やがて、園地の終わりを告げる看板が登場し、ここからいよいよ本格的な雪山となる。いつラッセルが始まってもいいよう、心の準備を整えながら歩を進めるが、足が深く雪にもぐることとはなく、またその気配も一向に感じられない。こんなこともあるのか、と拍子抜けする思いであったが、まあ、歩きやすいに越した事はない。足元に集中する必要もないので、樹林帯の雪景色を十分に堪能することとした。 雪道は西穂高山荘までしっかり踏み固められており、何と夏道とほとんど変わらない所要時間で山荘に到着することができた。
暖房の効いた山荘で昼食をとり、しばしくつろいだ後、今夜の宿づくりにとりかかった。山荘の北東側の斜面に、およそ1メートルの間隔をおいて2箇所の穴をあけ、その両方から掘り進めていく。およそ2時間半で1.5m×2mの2つの部屋が真ん中でつながったようなかたちの、相当大きな雪洞が完成した。荷物を雪洞の中に入れ、いつものようにいつの間にか宴会が始まる。夕食は豆乳鍋、お酒とおつまみで程よく膨れたお腹には丁度よい量で、美味しくいただく事ができた。
 翌朝、雪洞の入り口から差し込む淡い光で目を覚ました。12時間近く寝ていたらしい。入り口の明るさから淡い期待を抱いたが、外に出てみると相変わらずのどんよりとした天気であった。登ったところで眺望は期待できそうもなかったが、行くだけ行ってみようということで、軽身で丸山−西穂独標に向かった。ところが、尾根へ出て早々我々を待ち受けていたのは目をあけるのもやっとのすさまじい風であった。山荘の周りが穏やかであったためにすっかり油断して十分な対策を講じていなかったことが悔やまれたが、安全を最優先し、残念であったが丸山で引き返すことにした。
山荘からロープウェイの駅までは昨日同様の穏やかな天候であり、相変わらず歩きやすい状態であった。道中黙々と歩きながら、胸の中では西穂山荘で雪洞を掘ることができたという達成感と、西穂独標までたどり着けなかった無念とが交錯していた。 「来年もまたこの西穂高に戻ってこよう。そして今度こそ、西穂独標までたどり着き、帰りに飛騨牛のステーキを喰らうのだ。」そう誓って、我々一行は大阪への帰途に着いた。

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