2011 4/17 和歌山県・那智勝浦町
南紀クジラツアー2011 2日目
 恵亮丸 米川亮冶船長


 昨日よりは波が静まっていることを期待しつつ、早朝から船に乗り込む。何より心強いのは、たくさんの漁師さんが沖で漁をしてくれていることだ。クジラを発見したらすぐに情報をくれるだろう。沖に出てみると確かに昨日よりは波のうねりが小さいが、風が強い。おかげで海面には白波が立ち、クジラのブローを見つけるのは困難だ。

 沖に向って船を走らせていると漁師さんからスジイルカの情報が入る。どうやら昨日とほとんど同じ場所にいるらしい。そうこうしているうちにポイントに到着。鳥の群れに混じってときどきイルカが海面に姿を現す。どうやら餌の小魚を追いかけているようだ。船を近付けても昨日のように船首に遊びに来る気配はなく、おそらく魚を食べるのに夢中になっているのだろう。

 イルカは昨日もたくさん見たので、クジラを探しにさらに沖に進む。無線の声に耳を傾けていると大きなマッコウだとかザトウだとかいう言葉が聞こえる。これは!と思い、船長に確認すると漁師仲間がザトウクジラを見つけたようだという。風はますます強くなってきたが、その漁船がクジラの側で待ってくれているというので、急いで船を走らせる。その間にも無線で大きなひれを上げたとかジャンプしたとか言っているので、気が急いて仕方がない。

 ようやくポイントに到着すると、なんとか間に合ったようでクジラはまだ潜っていないらしい。遠くに大きな水飛沫が見える。ひれで海面を叩いているようだが、どうもザトウクジラのあの長いひれとは形が違うような気がする。じっと前方を見ていると突然クジラがブリーチングした!その瞬間、皆が口を揃えて叫んだ「セミやー!」。まさかセミクジラに会えるとは思っていなかったので、船上は一気に興奮の渦に包まれた。

 前回とは違い、かなり沖にいたことにも驚く。このセミクジラ、何度かブリーチを繰り返した後は、我々の船の方に向って来た。そして船の周りを行ったり来たりして、全く離れようとしない。その上身体を横に向けてペッグスラップしてみたり、テールスラップを繰り返したりと、様々なアクションを間近で見せてくれた。

 海が荒れてさえいなければ、簡単にカヤックで接近できたと思うが、残念ながらこの状況ではカヤックを降ろすのは不可能だ。約2時間の間、ずっと船の側で我々を虜にしてくれたが、どんどん東に流されていたので、区切りをつけて港に引き返すことにした。船を陸に向けてもクジラはブリーチングやペッグスラップをずっと続けている。遭遇するだけでもすごいセミクジラの貴重なアクションをほとんど全て堪能することができて、本当に奇跡としか言いようがないくらい素晴らしいウォッチングだった。
全区間データ
日時
2011/04/17 7:00~14:16
移動時間 実移動時間
07:16:27 07:16:27※1
移動距離
90.53km
平均速度
12.44km/h (12.44km/h※2)
最高高度
19m (20m)※3
最低高度
0m (0m)※3
トラックログ総数
3470 (399 ※4)

Photos
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