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日本周遊紀行

9日目:温泉と観光U(能取湖、網走湖、濤沸湖、小清水花園) 第10日目(羅臼、標津、別海)へ  写真集
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温泉と観光(20) 「能取湖・網走湖」



「サンゴ草」の真っ赤なじゅうたんは、真に圧巻で印象的である・・、
 

オホーツクライン・国道238は、能取湖(のとろこ、のとりこ)を半周する。 
この湖もオホーツク海に通じる「海跡湖」の一つで、以前は海水流入部の湖口が季節的に開閉しておこる汽水湖であったが、1973年(昭和48年)に護岸工事が行われて湖口が固定され、周囲には大きな河川が流入していないことから、現在は完全な「海水の湖」となっているようである。 
従って、周囲31kmの能取湖はホタテやツブ貝、ホッキなどの宝庫であり、春から夏にかけては潮干狩りの名所にもなっている。

しかし、何といってもここの名物は「サンゴ草」であろう・・、
季節柄、所々に湖面が紅色に染まっている。
秋の草紅葉(くさもみじ)にしては色が鮮やかで、濃すぎるのである。 

卯原内という園地に来た時、これが最大規模になっていた。 
ここは「紅い草」の名所らしく、人の出も大勢見受けられる。
中央部には見物用であろうか、歩道用の木製の桟橋らしいモノが湖の中央に向け延びている。


この紅い草を「サンゴ草」という・・、 

サンゴ草は塩分のある湿地に生え、高さは15センチくらいで、9月中旬から10月にかけサンゴのように赤く染まることから、この名がついているらしい、丁度、今が真っ盛りといったところであろう。
正式名は「アッケシ草」というらしく、 そう・・あの牡蠣で有名な厚岸で、元々厚岸湖で発見されたことから、その名が付けられたらしいが、今ではこちらの能取湖のほうが、主役になったようであ。
聞くところ、付近ではここ能取湖南岸がサンゴ草の群生としては最も多く、日本一の群落地として知られているという。
遥か沖合いまでの水辺に、真っ赤なじゅうたんを敷いたように広がる様子は、真に圧巻で印象的である。 


網走市に入って「網走湖畔」に出た・・、

網走湖はサロマや能取湖とやや異った雰囲気が感じられるようで、周囲は山や森に囲まれて深く青味が濃い、北からの微風でややさざ波だっていた。
冬季は氷結してワカサギ釣りの名所になるらしい。


停年時、「上さん」と真冬の北海道を二週間に亘って周遊した時(1999年2月)、この網走を訪れている。

網走湖は氷結していて、網走湖の出口付近にアザラシが昼寝しているのを見かけたことがあった。 
あの時、網走は「流氷まつり」の真っ最中であり、網走港湾での雪氷像などを見物した後「オーロラ号」で流氷観測ツアーにでかけたのであった。 

あの日、前日まで流氷は遥か沖合いにあって、流氷ツアーは無理であろうと言われていた、だが、前夜の北西の風にのって流氷は港の近くまでやって来ていたのである。 
乗船に際して、お互いに「ヨカッタネ・・」と言葉を交していた、そしてその時、船員が流氷上に「アザラシ」が見られる公算は大きいよ・・、と聞かされ楽しみにしていたが、 しかし、残念ながら実際はその姿は無かったのである。

その後、美幌峠から屈斜路、阿寒湖への途中、この網走湖で「アザラシ」を拝見したのであった。


アザラシは5、6頭ほどいたのだろうか・・、

時折、国道側に集まっている人間達を見るが、ちらっと見るだけで警戒している様子は全くない。 
とは言っても見物しているのは数人で、多くは気が付かないで素通りしている。 
寒いし、この時期、地元の人は珍しくもない風景なのであろうか・・?、
寝返りをうったり足の向きを変えたりして、とにかくノンビリしている、やはり、自然の姿はいい。
 

網走湖は能取湖とは違って、海岸より4〜5km内陸に入ったところにあるが、それでも湖面標高は0mで、潮が満ちると下流部の網走川から海水が逆流する。 
従って、網走湖のアザラシは海水と一緒に網走川を遡って湖まで到達したわけである。 
しかも網走川はもろに網走市街を貫いているので、市街のド真中をアザラシが泳いで通っているというわけである。 
さすがに北海道ならでは・・、網走ならではの光景である。 

アザラシは大抵の場合、流氷と共にやってくるので、やはりシーズン限定なのであろう・・?。
この時期釣人は、ワカサギを釣りながら珍しい訪問客にも会えるかもしれないのである。

網走湖には「呼人半島」が湖面に大きく張り出している。
ミズバショウ群生地もある半島内は秘境を思わせ原生林が広がっていて、森林内には呼人探鳥遊歩道が整備されている。
ウォーキングやバードウォッチングにはオススメで、キビタキ、アカゲラなどの野鳥を見かけることも多いという。

又、この半島の対岸である湖畔から天都山山麓にかけて、余り知られてはいないようであるが、実は近年有力な温泉が湧出し、ホテルや旅館が点在する温泉街を形成している。
前近年、我等も「網走湖荘」に宿泊したことがあるが、当ホテルが、1981年(昭和56年)9月に800m深度でボーリングを実施して源泉を開発して開湯したという。

他の温泉と比べても比較的歴史が浅いが、いずれも大自然の中にスッポリ納まって雰囲気をなしている宿屋が多い。
泉質は、ナトリウム温泉、鉄分温泉で、効能は神経痛、筋肉痛、リウマチなど、道東の旅の疲れを癒してくれる。

尚、湖尻の女満別方面は広大な湿地が広がっていて、ハンノキやミズバショウの群落が広がり、「女満別湿性植物群落」として国指定の天然記念物となっている。
周辺の林にはタンチョウ、アオサギの営巣地もあり、野鳥の楽園にもなっているちか。

次回は「濤沸湖、小清水花園」

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温泉と観光(21) 「濤沸湖、小清水花園」



「小清水花園」より、正面にオホーツク海、左に知床、右に斜里岳が遠望できる・・、

網走市街から東方の外れに網走港が広がっている、国道244号線はその網走港に沿って延びている。流氷祭りの会場や流氷観測船「オーロラ号」の岸壁を遠目に見ながら、海岸伝いを行く。
途中、濤沸湖(とうふつこ)の北浜の「白鳥公園」へ寄ってみた、むろん時期外れで白鳥・渡り鳥は来ていない。 湖面は、微風を感じながら小波程度で、寂閑としている。

先年訪れた時は物凄い数のオオハクチョウをはじめ、多くの野鳥の群れにビックリ仰天したものであり、餌をやりながら大いに楽しんだのだ。
濤沸湖はアイヌ語で「チカンプトウ」と呼ばれ、「鳥がいつもいる湖」という意味であり、こちらも汽水湖・海跡湖の一つである。 

やがて冬になると、厳寒のシベリアの冬を避け、毎年2,000羽のオオハクチョウが飛来し、この湖で羽を休める。 名前の由来どおり四季を通じて数多くの野鳥が訪れるところである。
12月までここで羽を休めた後、越冬地の宮城・新潟へ向けて飛び立っていき、また3月に濤沸湖に舞い戻り、やがてシベリアへ向けて飛び立つのは4月下旬から5月上旬だという。


ところで、野鳥を保護するための世界的組織があるという・・
IBA
(Important Bird Area)といって「重要野鳥生息地」を意味する。
絶滅危惧種をはじめ、野鳥の生息に重要な地帯を保全する目的で、その場所を指定するための組織である。
IBAは、国際的野鳥保護組織(BirdLife International)による事業であり、世界各国の保護組織と連携しながら実施している。


IBA指定の基準は以下の通り。

● 世界的な絶滅危惧種の生息地
● 世界規模で生息地が限定している固有種の生息地
● 大規模な野鳥の生息地もしくは渡り鳥の中継地・越冬地、また世界的重要な森林など

無論、ラムサール条約(※)に登録されている湿地等の箇所は全て含まれ、その他にも山、川、島など絶滅危惧種と思われる野鳥を主体に、重要野鳥生息地を指定している。 
日本では、「日本野鳥の会」などが主体となって活動しているようであり、北海道ではラムサール条約指定地のほかに利尻、天売島、大雪山、日高連峰など31ヶ所が指定されている。


※「ラムサール条約」とは・・、

湿原の保存に関する国際条約で、水鳥を食物連鎖の頂点としながら、湿地とその生態系を守る目的で制定されたもの。
イランの首都テヘランの北、カスピ海の近くに「ラムサール」という町があり、1971年にこの地で制定されたことからその名が付いた。

日本語での正式名称は特に「水鳥の生息地としての重要な湿地」に関する条約である。
因みに、北海道では当地・濤沸湖をはじめ釧路湿原、霧多布湿原、クッチャロ湖など12ヶ所となっている。
尚、この濤沸湖は、昭和32年に派遣された第1回南極観測探検隊の一行が、結氷を利用した予備訓練(耐寒訓練)を行なった地でもある。

その海跡湖である濤沸湖を形造った砂丘海岸の狭い地域沿いに国道は走っている。 
幅の狭い陸地のすぐ横を「釧網本線」(せんもうほんせん)も通っていて、間もなく砂丘の代表的景観である小清水の原生花園に来た。 
その名も「小清水原生花園」といい、やはり濤沸湖とオホーツク海に挟まれた細い区間に位置している。 
細長い駐車場と細長い建屋があって、その中に土産店や軽飲食店がならんでいる。 
すぐ横の踏み切りを渡った処に小屋風の瀟洒な駅舎がある、駅名はその名も「原生花園駅」という。 出入口に駅長さん用の制服・制帽が掛けてあった。 
何のことはないこの制服は観光客用のレンタル品(当然無料)で、これを着用して記念写真(マイカメラ)に応じてくれるとか・・。

丘の上の展望は雄大である・・、
散策路のうち一番高い展望広場・・、とは言っても僅か数mにすぎないが、周囲になにもないので眺めが届く範囲はかなり広い。
濤沸湖のワイドな風景、オホーツク海に浮かぶ知床半島と羅臼連山、また斜里岳(1545m)の弧峰もよい、転じて能取岬は間近である。

この小高い展望地を「天覧ケ丘」ともいう。
昭和29年に天皇陛下(昭和天皇)が立ち寄られ、その記念の歌碑が建てられている。
この地の様子を翌年新春歌会で詠まれたものである・・。

  『 みつうみの おもにうつりて をくさはむ
                   牛のすかたの うこくともなし
 』 

オホーツク海で造られた砂丘は、幅が200m足らずだが東西20kmの長大さである。 
散策路の奥からは、砂浜の海岸へ出られ左右に海岸線が延びていて気持ちがいい。 
この帯状の起伏の面も、春になると北国特有の花園が展開する。 
今はハマナスの紅色が処々に季節を惜しんでのみであるが。 

次回から世界遺産・知床半島編を案内します。

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