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Pharoah Sanders / Jewels of Thought

曲目 参加ミュージシャン
1. Hum-Allah- Hum-Allah- Hum Allah (15:04)
2. Sun in Aquarious (27:51)
Pharoah Sanders (ts, contrabass-cl, reed flute, perc)
Leon Thomas (vo, perc)
Lonnie Liston Smith (p, African flute, perc)
Cecil McBee (b, perc)
Richard Davis (b, perc)
Idris Muhammad (ds, perc)
Roy Haynes (ds)
録音年月:1969年10月20日  

 1曲目は、ファラオ・サンダースの癒し系スピリチュアルサウンドの極みと言いたい。シャンシャンシャン、シャンシャンシャンと、3-3-7拍子ならぬ、3-3-3-3拍子の4小節一組のパターンが延々と15分繰り返すばかりで曲としては非常に単純なものだが、その中に劇的な起承転結のドラマが詰め込まれている。イントロのピアノから痺れまくりなわけですが、乾いた、男気溢れるファラオのメロディーや、レオン・トーマスによる牧師の説教のような力強いLyricsが被るあたりで既に悶絶。ゆったりとした心癒されるリズムの中で、得も言われる高揚感がおおきなうねりとなって寄せては返す。ハイライトは10分30秒過ぎ、超目一杯のフラジオ&フラッターによる咆吼でファラオが割り込んでくる。一気に音楽はヒートアップ、起承転結で言うところのまさしく”転”、「神よ!目覚めよ!」という咆吼に聞こえる。同曲は、アルバム「Isipho Zam」における演奏もあってどちらも名演であるが、私的にはよりドラマチックに整理された本作の演奏の方が好きだなぁ。

 2曲目は27分と長尺、轟音パートも長めで、普通に聞きやすい部分は全体の半分ほど。イントロはダブルリードのバンブーフルートっぽい音(これがreed flute?)に親指ピアノ、鈴、銅鑼などの各種打楽器がガムラン風に絡む。そして5分頃から響き渡るピアノ、弦を解放したまま鍵盤を全押ししてるのか、弦を直接ジャンジャン引っ掻いているのか分からないが、爆音で響くピアノによる破壊活動が始まるあたりからしばらくがキツい。そんなピアノが3分ほど続いた後、ファラオのテナーが「グギョー!」とさらに追い打ちをかける。総じて、破壊音は5分ほどか、ファラオが引っ込むと、いつしかロニー・リストン・スミスは美しいアルペジオをかき鳴らしている。ジャーン、という銅鑼の音で整理整頓され、12分過ぎからはゆったりした3拍子のリズムに乗ってファラオとロニー・リストン・スミス、レオン・トーマスが元気に軽やかに飛翔する。轟音の後だけに、気持ちいいのなんのって。ベースソロはセシル・マクビーとリチャード・デイビスの両名による野太い音の応酬。音の精度から言って右がセシル・マクビーか?21分から突然ピギョー!とファラオがかぶり、再び轟音系のフリー、24分からは先ほどの3拍子パート同様の気持ちのよい展開に戻る。というわけで、2曲目はですねぇ、う〜ん、轟音パートを1/3程度に抑えてくれると素直に気持ちよく楽しめるんだけどなぁ・・・軟弱?


 


2010/06/01 作成