中芝新道を登る 2016年10月16日
 
一ノ倉岳
(イチノクラダケ)
標高1974m
オキの耳
標高 1777m
トマの耳
標高1963m
みなかみ町、湯沢町 
 
朝の一ノ倉沢

● 久しぶりの谷川連峰

 以前は毎年のように谷川連峰に行っていた、あまり混まない6月くらいに行っていたが、ここ2年ほどご無沙汰だ。


 行かなくなったのは主だったコースを歩いてしまったからだが、まだ中芝新道が残っていたのに気が付いた。


 8月のお盆休みくらいから中芝新道を登って一ノ倉岳から、オキの耳、トマの耳を通って下山しようと計画を立てていたが、休みの日の度に天候 が優れなくて実行に移せないまま10月になってしまった。


 10月も半ばになってようやく天候が回復し、安定して来たので、満を持して中芝新道を登ることにする。


 中芝新道は芝倉沢を何度か渡渉するので、晴天が何日か続いた条件の良いときでないと私のような技術も体力もないものにとっては難しい コースだと思う、以前6月初めに谷川岳から一ノ倉岳、茂倉岳と縦走して土樽に下った時、中芝新道を登って来た登山者と一ノ倉岳ですれ違った が事があった、天気が悪く霧で展望が無いときで、雪渓の足跡をたどって茂倉岳を目指したが、トレースが右に下って行き、そちらに行きかけた 事があった、そのトレースが、中芝新道から登って来た登山者のものだった。

● 10月16日 朝

 いつもの様に白毛門の登山口のある広い駐車場に車を停める、好天の予報のためか6時前だというのにたくさんの車が停められている、支度 をして舗装道路を登って行くと、道路左のヘリポートに使う広い駐車場に係員がいて無料で車を駐車させている、早い時間にも関わらず半分くら いは駐車場が埋まっている、秋の観光シーズンは谷川岳ベースプラザの駐車場だけでは間に合わないのだろうか、春に来た時などは進入禁止 になっていたような気がしたが。


 道路を登って行くと駐車場から登って来る登山者がいる、ロープウェイの始発までは時間があるので西黒尾根に向かうものと思っていたら、 ロープウェイの駅に入って行ってしまった、早く山頂に着きたいのなら西黒尾根だと思うが。


西黒尾根? 笠ヶ岳と白毛門、天気はよさそうだ

 芝倉沢出合を目指して国道291号を歩くと、クライミングの若い団体が賑やかに話しながら後から歩いてくる、時折自転車に乗った登山者が 走っていく、ヘルメットをかぶっているのでクライマーのようだ、一ノ倉沢まで効率よく行くため自転車を使うなんていろいろ工夫するものだ。


 夜明けの絶景を狙ったのだろうかカメラマンが下ってくる。


 一ノ倉沢出合の広場にはテントが何張りも張られ、クライマーや観光客、写真を撮る人などがいる、一ノ倉沢は何度見ても圧倒的な迫力だ。


● 一ノ倉沢出合

一ノ倉沢は圧倒的な迫力 プレートには花が供えられている

 私は一人カーブを曲がって舗装の切れた道を行く、左の岸壁には沢山の遭難碑のプレートが埋め込まれていて花が供えられている。


 新道への分岐を過ぎると旧清水街道の石垣と書かれた標柱がある、この石垣は当時の街道の名残で道路のところどころに残っている。


新道への分岐 旧清水街道の石垣

 幽ノ沢出合を過ぎるとブナのしずくという水場があり、標柱に自転車が2台しばりつけられていた、このあたりから登るクライマーの自転車らし い、新道へ下る分岐には綱が張られていて、芝倉沢出合の手前で崩落があり危険なので蓬峠に向かう人は新道へ下るように注意書きが付けら れていた。


ブナのしずく 新道のJR巡視小屋に下る分岐

 芝倉沢の手前の崩落が通れるのか心配だがここまで来て諦めるわけにもいかないので先に進む、小さな沢から流れ出る水で道はぬかるみに なっている、芝倉沢の手前カーブを過ぎると道は登山道くらいに狭くなり崩落で道路が無くなっている、崩落地は沢のようになっているが水は無く 通過するのには問題はない、その先には水の流れる芝倉沢の堰堤があり、赤いシャツの若い登山者が一人堰堤の上で写真を撮っていた。

● 芝倉沢出合

石垣が崩れた崩落地 これから登る芝倉沢

 若い登山者は先に出発し私は一休み、菓子パンでエネルギーを補充する、大きな岩の左が中芝新道の登山口になっている。


中芝新道の登山口 黄色のペンキを頼りに登る

 中芝新道に入るとまずは沢の中黄色のペンキのマークを頼りに岩の上を登って行く、しばらく沢の中を登ると道は右岸のロープの付けられた急 斜面になる、先で今度は左の沢に再び下るようだが崩落していてとても下れそうもない。


ロープの付けられた斜面を登る この先下に下る道が無い

 辺りを見回すと少し手前に左に行く踏み跡があるので戻って沢に下ると、杭の金具と一緒にトラロープが落ちている、以前は上から下るルート があったようだが崩落でロープともども落ちてしまったようだ、沢の中を先に進むと正面に大きな岩があり細いトラロープが一本下がっている、な んとも心細いが引っ張ってみると大丈夫そうなのでロープで岩の上に這い上がるとルートは先に続いていた。


 ここを登っていると、下から男女4名の登山者が登って来る、私と同じように上に登って行くので、「そこは下れないですよ」と声を掛けると、やは り下に下ってから登ってくるようだ、大きな岩が沢山ある沢の中岩に付けられたペンキを確認しながら登って行くが、しばらく登山者の姿が見えな かった。


4名の登山者が登ってくる 沢の中を登る

 岩だらけの沢の中をしばらく登ると登山道は左岸から沢を離れ草付きの急登になる、高度も上がって来て周りの山々も見えてくる。

● 展望が良くなる

沢を離れる 清水峠、奥は柄沢山?

 登山道は湿っていて滑りやすい急登だ、登って行くと下から4名の登山者が追い付いて来た、まだ若い登山者たちで、健脚な人たちだ道を譲る とぐんぐん登って行きすぐに見えなくなってしまった、前後して上から2名の登山者が下って来た、滑りやすい道で、下はルートファインディングの 必要な岩場の沢なので下りには使いたくない道なのだが。


 急な道を登って行くと鎖場のところでまた一人の登山者が下って来る、丁度休むのに良さそうな所なので休憩することにする、見れば東側、 笠ヶ岳から朝日岳の稜線が良く見える。


一人の登山者が下って行く 朝日岳、笠ヶ岳、白毛門

 今度はサンドイッチとウイダーでエネルギーを補給し歩き始めると正面に岩山がある、堅炭岩らしい標高はまだ1500mくらいなので、一ノ倉岳山 頂まで400m以上登ある、この辺りはあまり鮮やかではないが紅葉している。


堅炭岩 紅葉の尾根を登る

 左側が切れ落ちた尾根を登って行くとまた2名の登山者が下ってくる、道は急登で上へ上へと続いている、岩の基部を登ってピークを越えると、 谷川岳方面の絶壁や右には縦走路の先にひときわ高い武能岳のピークが見えて、大源太山の頂上も顔を出している、その先には巻機山の大 きな山体がくっきりと見える。


 湯檜曽川の方を見ると薄く色づいた森の中に送電線の鉄塔があり登山道が見て取れて、それをたどると緑色の小さな避難小屋、白樺小屋も 確認できる。


岩の基部を登る 谷川岳方面の絶壁

 さらに登って行くと笹原の中に刈払いされた道が続き、先は一ノ倉岳の山頂まで笹原の中緩やかな登りが続くが、長い登りに疲れてしまい、登 山道に座り込んで休みながらやっとのことで一ノ倉岳の山頂にたどり着く。

● 一ノ倉岳

登って来た道、朝日岳、笠ヶ岳、右に後ろ遠くに燧ケ岳、至仏山 一ノ倉岳山頂

山頂からの展望、左に武能岳、七つ小屋山の後ろに巻機山

オジカ沢ノ頭、俎ー山稜 谷川岳 オキの耳 トマの耳

 一ノ倉岳山頂は風が強く寒い、縦走路を少し南に行き道端に腰を下ろし、いつものように430MHzのアンテナを組み立ててチャンネルを聞くと、 山と無線の Hさんが交信していた、メーリングリストにこの日谷川岳に登ると書いてあったので、探したのだがすぐに見つけることができた、丁度 交信が終わったので声を掛けると当たり前だが取ってもらえた、もうすでに一時間以上交信していたようだ。


 その後サブチャンネルを探してCQを出すと、長岡市の局とさいたま市の局と交信することができた。


 時間がないので簡単に食事を済ませ、記念写真を撮ろうとしていたら、若い登山者が茂倉岳の方からやって来て、山頂標識の写真を撮ってい る、ついでにシャッターを押してもらって記念撮影する、聞けば馬蹄縦走でここまで来たとの事だ、朝4時くらいに出発して午後1時に一ノ倉岳とは 大した健脚だ。


 谷川岳に向かって下って行くと、ザックに登攀用のカムなどを沢山ぶら下げた登山者がいた、まさに下の岸壁を登って来たクライマーのようだ、 朝4時くらいに駐車場を出て8時間くらいで一ノ倉岳中腹に登り上げたらしい、天気が良いので何人ものクライマーが岸壁に取り付いていると言っ ている、よく見ると岸壁に取り付くクライマーが見える。


前を行くクライマー ノゾキから一ノ倉沢をのぞく

 久ぶりの谷川連峰、一ノ倉岳から谷川岳に向かう、急な下りだが一般道は何となく気楽に歩ける、ノゾキで一枚写真を撮り、オキの耳の山頂に 登る、時間が遅いので登山者はまばらだ、せっかく登って来たのだからとCQを出すと、さいたま市の局と交信することができた、今度はトマの耳 に向かう。

● 谷川岳

オキの耳山頂 オキの耳からトマの耳

 トマの耳でもCQを出すと、苗場山を下っている局と交信することができた、後は下るだけだ、中芝新道を登るので疲れてしまったので今日は ロープウェイで下ることにする、天神尾根を下るのも久しぶりだ、下って行くと遅い時間なのにまだまだ沢山の登山者が下っている。


トマの耳山頂 天神平駅

 天神尾根の登山道は昔より砂が流されて岩が露出してしまったような気がする、熊穴沢避難小屋から下では渋滞も起きているロープウェイの 駅でも長蛇の列でこんなことなら西黒尾根を下るんだったと後悔してしまった。


 久しぶりに登った谷川連峰は紅葉はまだ早いのかいまいちだったが天気が良く遠くの山がよく見えたのが良かった。



● 記録


 駐車場 5:59 -(1:13)- 7:12 一ノ倉沢出会い -(0:51)- 8:03 芝倉沢出会い 8:19 -(1:32)- 9:51 休む 10:00 -(2:08)- 12:08


 一ノ倉岳山頂 12:59 -(0:50)- 13:49 オキの耳 14:06 -(0:13)- 14:19 トマの耳 14:40 -(1:04)-15:44 天神平駅 -(0:38)-


 16:22 土合口駅 -(0:13)- 16:35 駐車場


カシミール3Dで作る

2016年10月 foxtrot