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No.369 田貫湖から長者ヶ岳 「富士山の展望を楽しむ」

(歩程約5時間 ランクB2)マップ

 ほんの一時ながら途中のICで本降りに遭ったため、いったんは登ることを観念したが、その後は全く降られず、富士山の西にある長者ヶ岳(1336m)と天子ヶ岳(1330m)に登った。

        

         長者ヶ岳・天子ヶ岳および富士山の鳥瞰図(上が東)管理人提供                 

 

 8時半過ぎに、田貫湖の駐車場に着いた。秋色の裾模様と上部に薄っすら雪を乗せた富士山は、雲の綿帽子を被っていた。大きい。

 湖畔荘への石段下から出発する。ノコンギクが咲く小道はすぐに、バンガローが建つヒノキ林に入り、そのまま、よく手入れをされているが暗い植林帯に続いていた。15分ほどで明るい雑木林の丁字路に出た。

 長者ヶ岳まで2.6kmとある。東海道自然歩道でもあり、広くなった道の右側は雑木林、左側はヒノキ林で、色付いた葉が目にも足にも優しい。 
 カエデも多く、鮮やかな赤やオレンジ、黄色に緑。染め上がったばかりの茶色も実に美しい。小さいアザミが下を向いて咲き、ドングリも落ちている。

 雑木越しに富士山を垣間見ながら登って行くと、雲の綿帽子が小さくなったり、薄れたりしている。見通しのいいところからは、長く引いた裾の先に駿河湾が光り、伊豆半島も愛鷹山も見えた。田貫湖も眼下だ。
 きつい登りもゆっくり歩き、長者ヶ岳に着いた。正面には富士山が両腕を広げて待っていたが、帽子を脱ぐ気配はなく、上空の雲と繋がっていた。

 10分ほど休んでから天子ヶ岳へ向かう。

 平坦な道がしばらく続き、次に緩やかな下りが続いた。風が出てきて、急に寒くなった。登り返した落葉の広場が山頂で、片隅に小さな祠が祀られていた。

  展望台とは名ばかりの樹間からも、雄大な富士山を見ることができた。

 

 風は止んだがとても寒く、しっかり着込んでお昼にする。食後はひたすら下り詰めだった。お陰で寒さも解消し、班単位で先頭を交代しながら歩いた。登りとは別の道なのに、右側がヒノキ林で左側が雑木林だったりする。

落葉と石ころの坂道は緊張を強いられ、「余裕のある人は、リンドウ」とリーダーの声がする。余裕はないけれど花は嬉しい。展望のない植林帯は長くて疲れるが、満足感と引替えだ。着衣に付いた草の実をつまみ取ってから、バスに乗り込んだ。
 朝霧高原道の駅で、本日の集大成である富士山の全景を、しっかり目に焼き付けた。白い斜面が伸びたような気がするので、とうとう脱ぐことのなかった綿帽子の中は、雪が降っていたのかも知れない。

 

平成10月26日(日)

CL 原田 哲男  SL 関 初子  参加者 42名

( 三芳町ハイキングクラブ 文:鈴木繁子 写真:牧英雄)

                         (「元気埼玉」三芳町ハイキングクラブ便りに増補)