
No.368 相沢から荒船山
(歩程約5時間、ランクB2)マップ
上州の名山「荒船山」は日本には珍しいテーブルマウンテンで
まるで長い飛行甲板を持つ航空母艦のようです。
艦橋は京塚山、艦尾は艫岩です。
クラブとしては積雪の中、艫岩から
経塚山に向かう途中で深雪に道を失い
撤退してから2度目の挑戦でした。
荒船山全景 (管理人提供)
今年もまた車道の一部崩壊で内山峠までマイクロバスが上がれないので、相沢からピストン登山となった。標高600mに近い相沢集落の最後の民家の前に、荒船山への道標が立っていた。山が両側に迫り、コスモスが秋の深まりを告げていた。

相沢登山口
はじめは緩やかだった登山道も、登るにつれ傾斜が増してきた。倒木を越えたり、またいだりと苦闘がつづく。艫岩を右手に見上げながら、最後の急斜面を傾いた階段で登るとやっと頂上台地の一角についた。ホッとして上をみると、木の枝に大きなキノコが生えていた。

倒木の登り
ここから最高地点の京塚山(1423m)までは、笹原にクヌギやカエデの混じる平坦な道がつづく。いくらか色づきはじめた木も見える。樹皮が無残にはがされた木があるが、シカの食害によるものだろうか。星尾峠の分岐から10分ほどで3等三角点標石のある山頂についた。樹木にさえぎられ展望はあまりよくない。

京塚山山頂
ふたたび分岐まで戻り艫岩の展望台を目指す。ヤマトリカブトのルリ色が鮮やかだ。そこだけが明るく開けた展望台につく。横に垂直の岩壁がそそり立ちゾクッとするような高度感がある。ここからは遠く北アルプス連峰が見えるそうだが、残念ながら雲が厚く近くの浅間山さえ見ることができない。

艫岩断崖
ランチタイムの後はまた同じ道で下山する。登りもキツイが、下りもキツイ。木の根がすべり、小石が足元を不安定にする。何回か転んだ人もいたようだ。バスで荒船の湯へ行く途中、平坦な頂上が直角に切れ落ち、あたかも荒海を乗り切る船のような荒船山の姿を見ることができた。
楽しみにしていた温泉で、5時間半に近い酷使に耐えた足腰の疲れをゆっくりと癒す。露天風呂に入るとどこからか、ほのかにキンモクセイが香り、ポツポツと雨が落ちてきた。湯上りは大広間に陣取り冷たい生ビールで乾杯。これがないと山が終わらないと、誰かがつぶやいていた。最後は日本酒「谷川岳」で締め、バスでコックリ、コックリと家路についた。
平成20年10月12日

荒船の湯
(文、写真:小林利秋、ブログ「山小屋の灯」から要録、一部管理人補足)