タイトル 地底旅団ROVER元老院第322回CAVING
サブタイトル 悪天候でも安心!体験ケイビングルート整備 at 神流町・立処鍾乳洞&抜け穴
分 類 合同・訓練ケイビング
入洞洞穴 立処鍾乳洞(立処鍾乳洞第1洞、立処山第1洞、立処山の鐘乳洞、立処山鍾乳洞、鐘乳洞、井戸穴、大黒洞、水穴、立處山石乳穴、田戸呂山鐘乳穴)、抜け穴(登り穴)
日 程 2016年2月6日(土)〜7日(日)
参加者 木嵜、村野、千葉の、細野、家崎、有馬 以上6名
木古里山荘 今まで体験ケイビングで使用してきた「石舟沢鍾乳洞」が2012年5月27日の某商業ケイビングツアーによる洞外事故により入洞禁止となってしまった。そのため、2014年には「立処鍾乳洞」及び「抜け穴」にて体験ケイビングを開催した。
2014年に行った体験当日、悪天候によって「抜け穴」の洞内は堆積した泥が滑りやすく、体験者が竪穴部「落とし穴」を通過する際の安全性に懸念が残った。
今回の活動は、体験者のスキルに関係なく、「立処鍾乳洞」から「抜け穴」までの洞内外の整備を行い、今後の体験ケイビングを安全且つ円滑に行うことを目的に計画された。


6日14:00、先発隊(細野・家崎・有馬)はJR西国分寺駅・南口ロータリーにて合流し、細野車で出発。村野宅を目指す。細野が事前に今晩の夕食の買い出しをしてくれたので予定より早く行動できた。
有馬にとってこれが旅団員としての初めての活動だったためか車内はどこか緊張気味だった。

14:50、村野宅到着。村野と合流して出発。国道299号線経由で現地を目指す。

16:40、「セブンイレブン 小鹿野バイパス店」に立ち寄り、食料の買い出しを行う。
国道299号線から洞窟地権者宅を目指そうとしたが、謎の渋滞(尾ノ内渓谷の氷柱?)に阻まれ引き返すことに。到着が早くなると地権者に伝えた直後の渋滞と経路変更で、予想より到着が遅くなってしまったが、電波が入らず連絡がとれなくなってしまい心配をかけてしまった。

19:00、地権者宅に到着。優しく温かな笑顔に迎えられ、薪ストーブで暖まったお家に上がる。
荷物を降ろしてすぐに白菜鍋を作る。大根など新鮮な野菜を用意してくださった。
お風呂も沸かしていてくださり、女性陣から男性陣と順々入浴。

木古里山荘
楽しい楽しい宴
20:30、熱々の白菜鍋が完成した。鍋を囲んで乾杯を交わし、会話に花が咲く。娘さんのこと、「木古里」のこと、話題がどんどん挙がる。地権者は夕食の間、何枚も楽しい写真を撮ってくれた。また、地権者が出してくれた大根の漬物は大変おいしく、バクバクと頂く。
近所の方もいらっしゃり、わいわい盛り上がる。

21:30、有馬は早くもここでウトウト状態。地権者がこたつで寝たらと、座布団や布団をこたつまわりに用意してくれた。会話を聞きながらあっという間に眠ってしまった。

22:00、先発隊が鍋パーティーで盛り上がっている一方、後発隊(千葉・木嵜)はJR国立駅・南口ロータリーにて合流。若干雨が降ってきた。
カーナビに従って移動中、先発隊と連絡を取り合うと、有馬が寝落ちしたことが千葉の耳に。千葉からの指令は「たたきおこせ」。しかし、有馬はこたつの中で猫の様に寝続けた。恐るべし新人。肝が据わっている。

23:00、青梅街道を走行中、雨は次第に雪となって積もり始めた。車内では、予想外の降雪に盛り上がるも峠越えが不安になる。
車内から雪の様子を撮影して先発隊に送ると驚いた様子。「奧多野」は星がきれいに見えているらしいが、こちらは信じられないほど、雪が降り続いている。
それでも順調に走行していたが、ふと気が付くと「東京都青梅市」方面に向かっている。あれ!?ナビは我々の想像と違う方へ向かっているではないか。まさかのこの雪のなか、青梅の峠越えを推奨するとは。。。
吹上峠、小沢峠、山伏峠と正丸トンネルまでの峠を次々と越えていく。雪深くなり視界も悪くなってきた。時々スリップしながらも低速で走行中、突如目の前にシカが出現し吃驚!
この道路状況では余計に時間がかかると千葉はナビに怒り、木嵜もとばっちりを受ける。

24:00、後発隊も「セブンイレブン 小鹿野町バイパス店」に到着。休憩と食料の買い出しを行う。ここでもまだ雪は降っている。現地は本当に降ってないのだろうか? 千葉によると、奧多野は降雪量が少ない地域で、小鹿野町三山地区あたりを過ぎれば雪が止むのかもしれないとのこと。
こんなに降っているのに半信半疑のまま車を走らせると、三山地区に差し掛かった途端に、自分の目を疑いたくなるほど、嘘みたいに雪が雨に代わって止んでしまった。

25:00、後発隊も地権者宅に到着して全員集合。そっと必要最低限の荷物を持って移動。
この時間には細野・家崎も就寝していたが、村野だけは起きて薪ストーブの管理をしながら待っていてくれた。本当に優しい。残った鍋と明太子等をつまみに晩酌。

26:00(2:00)、就寝。


7日8:00、起床。朝食は各自自由で、大学探検部の活動の朝食とは違い、サラダやカフェオレなどみんなおしゃれだ。
ブリーフィングを行い、木嵜・千葉は抜け穴整備班、細野・有馬は立処鍾乳洞洞内確認班、村野・家崎は洞外ルートマーキング班に分かれ活動することとなった。

9:15、出発に備えて着替えたり、部屋の掃除をする。千葉・木嵜は地権者との再会に喜ぶ。木嵜はもうすぐバレンタインデーということもあり、「福砂屋」のバレンタイン仕様のキューブカステラをプレゼント。とても喜んでくれた。
地権者を囲んで記念撮影を行う。その写真は、昨夜の写真と共に早速プリントしてくれた。

10:15、活動開始。
村野・家崎・細野・有馬は立処山へ向けて出発。斜面はサクサクとした雪で覆われ、足を取られることがあるものの、程よく足がフィットし歩きやすかった。
斜面の先に岩場が見え、あそこに「立処鍾乳洞」があるのかと大いに期待したがなかなか道のりが遠い。「立処鍾乳洞まで○m」といった看板に励まされる。
先頭を歩き、道を作ってくれた村野も疲れた様子で、途中3回小休憩をとった。

11:05、やっとの思いで「立処鍾乳洞」に到着。少し休憩をとった後、マーキング班と「立処鍾乳洞」班に分かれそれぞれ活動を開始する。

木古里山荘
初の立処鍾乳洞を楽しむ有馬

【立処鍾乳洞洞内確認班(細野・有馬)】
11:10、入洞。ここで有馬のヘッドライトがつかない。電池が切れてしまった。早くも予備灯を使ってしまう。
洞内は広く歩きやすい。多少すべりそうなところもあるものの、楽しんで歩ける。
脚立を降りて奥へ進むと、コウモリのコロニーがあった。200羽ほどいる大規模なものに心が躍る。

11:35、最奥部へ行くには斜面を下ってから脚立を降りる必要があった。しかし、その斜面が一見滑りやすそうで、その後には脚立をかけるほどの約2mの段差が待ち受けていると思うと怖かった。
斜面はおしりをついて突破し、脚立を降りてやっとのことで最奥部に到着。最奥部は浸水していた跡があった。

12:00、最奥部から斜面を登り返す。初入洞の有馬の様子を細野が見て、念のため体験者が安全に斜面を上り下りできる様、斜面の手前の母岩に2点アンカーを手打ちした。その際、有馬は細野からアンカーの仕組みから打ち方まで細かく教えてもらった。
「立処鍾乳洞」は立って歩けるほどの広さで、かといって広すぎることもないので、ケイビングしている感があり楽しい。コウモリ・コロニーや水の跡もあるので、生物学や地形学の面から見ても興味深い。安全面も確保されており、体験ケイビングの実施場所としては大変よいと思った。

12:30、出洞。ここから立処山山頂を目指して斜面を再び登っていく。細野が歩きやすそうなルートを選び、トレースを深く作ってくれたため、困難なく歩くことができた。
やっとの思いで尾根に到着。まだ5分ほどしか歩いていないのに息切れをしてヘトヘトな有馬に、「もう少しだよ」と励ましの言葉をかけてくれた優しい細野だった。
尾根に雪はなく起伏も緩いため、どんどん歩くことができた。山頂へは高さ3mほど岩場になっていて、頂上からの眺めを楽しみにしながら登る。

12:40、立処山山頂に到着。標高は735m。まわりは雪をかぶった山ばかりで、地権者の店「木古里」も見える。非常に眺めがいい。ここで昼食を楽しむ。

12:55、山頂を出発。マーキングを頼りに「抜け穴」を目指す。地R元の色である赤いテープは次々に見つかり、迷うことなく歩いた。

【洞外ルートマーキング班(村野・家崎)】
11:10、村野・家崎は「抜け穴」までの山中ルートのマーキングへ。北側斜面は固くしまった雪が残り、とにかく歩きづらい。

11:30、尾根に到着。ここからの南側斜面は雪が無くて暖かい。一気にテンションが上がる2人。
話し合いながらマーキング開始。ナイフを家崎が持っていたため、村野がポイントの選定を行い、家崎がマーキングをして歩く。旅団員なら赤でしょう!ということで最初は赤テープを使用。
途中、「立処8之字穴」も村野より案内して頂く。8の字のごとく、上下に隔てられた2つの通路は洞窟の奥からと、洞口からとそれぞれ逆方向から水流が流れていたのではないかという。ロマンあふれる洞窟である。

12:30、10ヶ所ほどマーキングを行って「抜け穴」に到着。細野・有馬にはマーキングが分かりづらかったかと心配になる。
抜け穴・第3洞口
「抜け穴」の第3洞口
   
抜け穴・落とし穴
堅穴部「落とし穴」はトラバース
【抜け穴整備班(千葉・木嵜)】
10:15、千葉・木嵜は洞内整備に必要な装備の準備をしながら、他の班を見送る。

10:40、「抜け穴」へ向けて出発。千葉は数年ぶりの入洞となるため、場所や洞内の様子は覚えていないらしい。
「ちゃんから穴」の祠に、今年も怪我なく良い活動が出来る様手を合わせた後、残雪が残る斜面を千葉と雑談しながら登る。

11:20、「抜け穴」の第1洞口に到着。体験ケイビングでは、第3洞口から第2洞口へ通り抜けるため、第3洞口へ移動して入洞。
入洞しても千葉はあまりピンときてない様子。まずは堅穴部「落とし穴」までの斜面の状況を把握し、ロープ設置できる洞壁や、ロープを通せるような箇所を確認した。
体験ケイビング当日は、「落とし穴」まではロープを設置、体験者は確保をとりながら降りてもらうことにした。

12:00、「落とし穴」では洞壁に沿ってトラバースラインの設置を選択。フリーでも通過できるので、千葉がアンカーを設置、木嵜がトラバースラインを張ることになった。
アンカーを打つ千葉の間近で、注意点やノウハウを確認させてもらえたので、とても勉強になった。

12:40、トラバースライン設置完了。地上で待機していたが、2人共昼食を車に置いてきたので、ただ待機しているしかなかった。

12:50、村野・家崎が合流。

13:20、細野・有馬が合流。男性陣は入洞せず、先に下山することになった。

13:25、木嵜・家崎・有馬は「抜け穴」へ第3洞口から入洞。女性だけのケイビングは初めてでわくわくした。
間もなく竪穴部「落とし穴」が出現し、洞壁をトラバースしていく。張ったばかりのトラバースラインがあったので、渡るのにも怖くなかった。
木古里
出洞後の穴娘たち
そのまま有馬は奥へと進み、きれいな二次生成物を見てから第2洞口へ向かった。
家崎・木嵜はトラバースラインを撤収して、第3洞口から出洞した。

13:50、有馬は第2洞口から出洞。そこで木嵜・家崎と合流。そのまま下山開始。

14:20、地権者の店「木古里」に到着。千葉・村野・細野はすでに着替え終わっていて、地権者とお茶をすすっていた。
「おかえり」と迎えられ、木嵜・家崎・有馬は店の前で何枚も写真を撮ってもらった。

14:40、ストーブを囲んで地権者とお話をする。熱いお茶、甘いお菓子がおいしい。

15:00、地権者の温かな笑顔に見送られて地権者宅を出発する。

地R元的わらじカツ丼ランキング
1 レストラン イデウラ
2 焼肉レストラン東大門
3 鹿の子

4

安田屋(本店)
5 そば処 元六
6 どさん子 小鹿野店
7 ようかみ食堂
8 どさん娘 小鹿野店
16:10、夕食として予定していた「元六 小鹿野店」営業時間外だったため、「どさん子 小鹿野店」でわらじカツ丼を食べた。千葉的ランキングは下位の方であるそうだが、店によってわらじカツ丼の味に個性があるのはよい。

17:30、秩父駅に到着。家崎は大学時代お世話になった秩鉄こと「秩父鉄道」に乗車、新幹線に乗り換えて盛岡へ帰っていった。
その後は順次解散となった。


今回私にとって地R元デビューとなった活動であり、体験ケイビングのコースを体験者であるつもりで歩いた。鍾乳洞に入ったあと「立処山」に登頂し、洞窟の魅力だけでなく山頂の絶景も楽しめてしまう盛だくさんなコースだった。
今後も洞内外のルート整備を行い、体験ケイビングを参加者に楽しんでもらえるよう努めていきたい。(文責 有馬千夏)


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