タイトル 地底旅団ROVER元老院第313回CAVING
サブタイトル 第28次龍泉洞再測量調査 at 岩泉町・龍泉洞
分 類 合同・調査ケイビング
入洞洞穴 龍泉洞(湧口、湧窟、龍泉窟)、新田風穴
日 程 2015年9月19日(土)〜23日(水)
参加者 細野、家崎、菊地敏雄、小向益男(以上、日本洞穴学研究所)、松本力、山口真也(以上、東山ケイビングクラブ)、野池耕平(東京スペレオクラブ)、荒波遼太(パイオニアケイビングクラブ)、山田陽介(東洋大学探検部)、山下泰史、久米大作(以上、龍泉洞カルストプレインプロジェクト) 以上11名
龍泉洞・洞口 日本三大鍾乳洞のひとつとされる国指定天然記念物「龍泉洞」。本洞穴は透明度日本一という地底湖が見所である、岩手県岩泉町経営の観光鍾乳洞である。
今回の活動は第22次龍泉洞再調査(第277回CAVING)で確認できた第3地底湖真上に伸びる通路の上部と枝分かれした下方に伸びる通路の探索・測量、第8地底湖周辺の新通路探査、2月に情報が寄せられた新田地区にある竪穴の調査を中心に計画された。


18日20:40、細野は自宅を出発。

21:00、京王線飛田給駅にて荒波君と合流。中央自動車道・調布ICより首都高速道路経由で東北自動車道に入る。
荒波君の学生探検部OBとしての現役部員への想いや、これからの洞窟活動に対する考え、学生探検部員の導き方等々を話しながら北上。


19日4:00、盛岡南ICを降りて給油。そのまま岩泉町へ向かう。

5:30、「ローソン 岩泉店」にて軽食を購入。龍泉洞駐車場にて仮眠。

9:30、松本・山口・山田・山下さんと合流。龍泉洞事務所へ赴き、武田所長をはじめ事務所の方々に挨拶。

11:00、宿舎となる尼額公民館の環境整備。団体装備、個人装備の搬入。

12:00、旧岩泉駅前にある「焼肉レストランぐうぐう」で昼食。お決まりのように行っていた「ママハウス」の隣であるにもかかわらず、何故か入店したことが無かった。セットメニューも豊富で、値段も高くなく美味しい。次回以降、食事場所に困ったらココに来ようと思う。

13:00、全員で岩泉警察署・岩泉消防署へ挨拶回り。食材等の買い出しを行う。

14:30、帰宿。ミーティングを行い、今晩の活動班体制と内容を決める。各班は装備準備をし、各自仮眠等の自由時間。

17:00、活動前食事作り。尼額公民館の勝手を分かっているメンバーでの食事作りは段取り良くスムーズ。

18:00、活動前食事(牛丼、納豆味噌汁)。今回は地元の短角牛がお店に並んでおらず、輸入牛肉。前回の第27次龍泉洞再調査(第305回CAVING)では、歴代龍泉洞合宿飯でエンゲル係数最高といっても過言ではない短角牛の牛丼であったため、ちょっとホッとする。そして、山口お勧めの納豆味噌汁。これも今までにない味噌汁であった(参加メンバーによってはあり得ない味噌汁)。

19:00、ブリーフィングを行い、活動準備。小向さん合流。

20:30、龍泉洞前到着。入洞開始。

【第3地底湖上部探査班(細野・山下・山田)
龍泉洞・第3地底湖上層
第3地底湖の上部へ
比高約+30m付近で下方向への支洞を探査。細野がアンカーを打ち込みピッチヘッドを決めて下降。傾斜約70度を5m程下ると真下に第3地底湖に浮かぶゴムボートが確認できた。
直径2m以上の通路であるためリギングし易かったのだが、前日まで降り続いていた雨の影響で滝のように水が流れ落ちてくるので全身ずぶ濡れ。
20m程下降したところでロープの確認。第3地底湖の真上に直結することは想定していなかったため、ロープが湖面に到達するか確認したが長さが足りず、登り返すことになる。
真上より流れ落ちてくる水量が多く、スケッチがままならないので測量は断念。
状況確認の為、山田が10数m下降。
その後、前回活動にて千葉がルート工作した箇所の測量下見のため、比高約+60m地点より第4地底湖まで下降。

【・第8地底湖探査班(松本・山口・小向・荒波)
第8地底湖周囲探査をし、狭洞に細身の荒波を突っ込ませるも通過不可。上部に向かうルートより周囲を見回し、狭洞部を数ヶ所確認する。

龍泉洞・観光部
百間廊下に突如現れた人工物
25:30、第3地底湖上部探査班、出洞。

26:30、第8地底湖探査班、出洞。

27:30、活動後食事。最近、岩泉町が推している炭鉱ホルモンのひとつ「1001ひろば」のホルモン鍋を肴に酒を楽しむ。

28:30、順次消灯。


20日8:30、順次起床。装備洗いやチェック。

11:30、全員が起床したところで「龍泉洞温泉ホテル」に行き入泉。

13:00、買出しを行い、帰宿。活動報告と今晩の活動班体制と内容を決め、各班にて装備準備。

15:30、久米さん到着。

18:30、活動前食事(野菜たっぷり豚汁・さば缶)。

19:30、ブリーフィングを行い、活動準備。

21:00、龍泉洞前到着。入洞開始。

【第3地底湖上部探査班(松本・細野・山下)
龍泉洞・第3地底湖上層
+80m付近の石筍
龍泉洞・第3地底湖上層
今回確認した通路(小向益男氏撮影)
比高約+80m地点より2m程登ると直径1m程の横に伸びる通路が確認でき、先には50cm程の石筍がお出迎え。本支洞を2m進むと傾斜約+45度の通路となる。6m程進むと垂直となりチムニーで5m程度登る。上方を確認したが、まだ続いているように見える。
確保用装備が底をついていた為、人工登攀は途中中断。今後の活動のために松本と交代し状況を確認してもらう。

【第8地底湖探査班(山口・荒波・久米)
前日同様に第8地底湖周囲探査。荒波に前日に確認できた狭洞部分に身を投じ、突っ込ませるも、ことごとく玉砕。希望が持てる通路は確認できなかったようだ。

【第3地底湖真上写真撮影班(小向・山田)】
前日に細野がリギングした通路より被写体(山田)が下降してきたところを湖面に浮いているボートより写真撮影を行った。位置関係の特定や、龍泉洞事務所への報告資料としての撮影。

25:00、写真撮影班、出洞。

26:00、第3地底湖上部探査班、第8地底湖探査班、出洞。

26:30、全員帰宿。装備洗い。活動後食作り。

27:00、活動後食事。松茸御飯、松茸の御吸物。地元からの差し入れで大量に頂いた松茸。末端価格で計算するとウン十万円(?)分の松茸を投入。

27:50、山口がカメムシを踏む。一同小学生のように騒然となる。

28:30、順次消灯。


21日6:30、山田が帰京の途に着く。

9:00、野池到着。全員起床。

12:00、「龍泉洞温泉ホテル」に行き入泉。買出しを行う。

13:30、帰宿。活動報告と今晩の活動班体制と内容を決め、各班にて装備準備。

16:00、家崎到着。

17:20、活動前食事(ミートスパゲッティー・ペペロンチーノ・クラムチャウダー)。

17:50、ブリーフィングを行い、活動準備。

20:30、龍泉洞前到着。入洞開始。

【第8地底湖探査班(松本・野池・家崎)
第8地底湖上部の落盤帯から上方へ伸びる通路らしきものが確認されていた。松本・野池・家崎の順に順調に昇っていく。
タイムアップを気にし、松本1人が上層を偵察。野池は下降。家崎は第8地底湖のトラーバースを探検。トラバースが苦手な家崎は足を滑らせ、地底湖に長靴を入水してしまう。
松本はノジュールに苦戦しながらも、10m程フリーで登り、設置してあるロープを発見。まだ上部に空間は続いていたが、今後の可能性を示唆しながら下降となった。

【第3地底湖上部探査班(山口・荒波)
比高約+90m付近の探査。前日探査部分の続きとなる。ノジュールが点在し、足を掛けるところも無く苦戦したようだが、更なる通路が確認できた。

【白亜の議事堂トラバースロープ交換班(細野・山下・久米・小向)
龍泉洞・白亜の議事堂上層
ロープや金物の交換作業(小向益男氏撮影)
今後、月宮殿上部の再調査を本格化させるため、発見当初より張りっぱなしにしていたロープや金物の交換を行う。山下さんにロープレクチャーを行い、セカンド久米さん。最終確認が細野、写真撮影は小向さん。
ロープやテープ類はさほど感じられなかったが、カラビナ、マイヨン等の金物の腐食が著しかったため、全ての交換を行った。

23:30、第3地底湖上部探査班、ロープ交換班、出洞。

24:00、第8地底湖探査班、出洞。まさかの野池の着替えがない。先に戻っていた細野車にあり、先に帰宿していた。

24:30、帰宿後、一斉に団装洗いと活動後食作りに分かれる。

25:00、活動後食。ホルモン鍋第2弾は「上あめや」。どんなお酒にも合うホルモン鍋は合宿鍋としては最高。

27:00、順次消灯。


22日7:30、全員起床。

8:00、朝食(なめこ汁・残り物)。活動準備。

9:00、龍泉洞事務所にて集合。本日の新洞調査及び測量の段取りをして車移動。

10:20、林道脇に車を停め、活動準備後、地元の案内の方と共に洞口へ移動。

10:40、思いの外、簡単に洞口発見でき到着。

11:00、転勤によって本活動が岩手県民として最後の活動となる山口にリギングをお願いし、活動開始。
ハンマードリルを肩にかけ、重装備で挑んでいたが、ディービエイション一発で下降可能な約−11mの竪穴であった。
セカンドで荒波が入洞し、獣骨の採取。サードに写真撮影で小向さん。細野・松本ペアは測量。
野池を始め、代わる代わるに入洞。交代のたびにヘルメットに笹の葉を付けインディアンスタイルで入洞するなど、楽しみながら各々が降りる。
最後に菊地さんが入洞。デリギングも行う。

15:00、全員出洞。周囲の片付けを行い、下山。

16:30、「龍泉洞温泉ホテル」に行き入泉。買出しを行う。

17:30、装備の片付けと並行し、夕食作り。

18:30、尼額公民館入口前に長机を並べ寒空のなか、焼秋刀魚、ジンギスカン、焼き肉、砂肝、焼きそば等々、様々な食材にて楽しいBBQ。
武田所長はじめゲストも差し入れを持って参加して頂いた。この時点で野池は帰京予定であったが、目の前に並ぶ食材と酒の誘惑に勝てず、夕刻の離脱を諦める。

21:00、楽しく美味しい一時を終え、片付け。

22:30、今までの疲れだろうか早々に順次消灯。
新田風穴 新田風穴 新田風穴
リギングをする山口(小向益男氏撮影) 洞床の獣骨(小向益男氏撮影) 測量をする細野(小向益男氏撮影)


23日5:30、久米さん・野池が帰京。

7:00、全員起床。朝食(余り食材)。

8:30、尼額公民館の片付けと清掃。

10:00、龍泉洞事務所へ挨拶をし、現地解散。

12:00、東北自動車道・盛岡南ICより高速へ乗って南下。

20:00、中央自動車・調布ICより降り、荒波宅前にて解散。

20:30、コンビニで夕食とビールを購入し細野帰宅。


今回の活動では第3地底湖上部の下方向へ延びるもう一つの支洞探検、最上部となる比高約+90m付近の支洞探査、第8地底湖周辺の支洞探査を中心に活動を行った。未探検箇所までのアプローチやSRTスキルも必要であるため時間の掛かってしまう傾向にある。牛歩調査となっているが今後も方向性を決め新支洞の探査及び測量を進めて行きたい(細野)。
途中参加だったが、悲願の第8地底湖もじっくり見ることができ、上部も今後につながるポイントを発見できた。翌日は地元の方と一緒に新洞探査に行き、お礼がてら新しい情報も教えて頂き、岩泉町の洞窟の可能性を更に感じた(家崎)。
(文責 細野誠・家崎晶)


※新田地区の竪穴はその後、立命館大学探検部により位置と深さのみが報告されている「新田風穴」と確認。

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