タイトル 地底旅団ROVER元老院第280回CAVING
サブタイトル 第23次龍泉洞再測量調査(第5次潜水調査) at 岩泉町・龍泉洞
分 類 合同・調査ケイビング
入洞洞穴 龍泉洞(湧口・湧窟・龍泉窟)
日 程 2013年5月2日(木)〜5月7日(火)
参加者

細野、家崎、菊地敏雄(日本洞穴学研究所)、松本力、山口真也(以上、東山ケイビングクラブ)、石川典彦(東京スペレオクラブ)、細野いちか、細野漢太(以上、無所属)、久保彰良、武繁俊哉、久米大作、戸塚絹代、長山雅之、山下泰史、大濱裕次、青山泉(以上、龍泉洞カルストプレインプロジェクト)、足立吉隆、六本木翔太、高野大輝(以上、芝浦工業大学)、中川隆、千把秀夫(有限会社河童隊) 以上21名

日本三大鍾乳洞のひとつとされる国指定天然記念物「龍泉洞」。本洞穴は透明度日本一という地底湖が見所である、岩手県岩泉町経営の観光鍾乳洞である。
第20次調査及び第4次潜水調査後、潜水調査の継続調査が必要と判断し、平成24年度に改めて岩泉町に第2回企画書を提出し承認され、再測量及び潜水調査を行う運びとなった。
今回の活動は、ケイバーは第3地底湖天井部分、第4地底湖の上に延びる新通路の探検。潜水調査は第2地底湖から月宮殿下を経て竜宮の門までの間を調査範囲とし、越智研一郎氏が図面で書き込んでいる「地獄」と呼ばれる竪穴の確認。また、第8地底湖方向からの地下水流とは別な水流が存在する事が予想されるため、その確認も行なう活動となる。
活動期間は4月30日(火)〜5月7日(火)である。


2日21:00、細野が東京を出発。
子供を乗せているため、いつも以上の緊張を感じながら東北自動車道を北上。黄金週間初日の夜だけあって車両が多い。
那須高原SA付近で2重の事故渋滞。抜け出すまで2時間以上掛かった。子供達はスヤスヤ夢の中。


3日5:00、矢巾PAへ到着。仮眠。
朝食はPA内にある「やまなか屋」で各自注文。

9:30、道の駅「三田貝分校」にてトイレ休憩。露店販売されていた「短角牛の串焼」を欲する子供達。一本ずつ購入。

10:30、龍泉洞事務所に到着。武田所長に挨拶をし、「龍泉洞」の洞口付近を散策。
翌日から行われる「龍泉洞まつり」の準備が進んでおり、露店テントや特大龍などが設置されていた。

11:30、宿泊所である「尼額公民館」に到着。
前々日より夜間活動をしている方々は就寝中。起こさないように荷物を搬入。

12:00、皆が徐々に起床してくる。昼食。
今回は食事準備の手間を省くために地元婦人部の方に料理をお願いした。すごい量の料理がテーブルの上に並んでいる。婦人部の方には人数を伝えてあるだけだったので、地元の若い衆1人分の量で作ったに違いない。前食の余りだけで一食が賄えてしまいそうであった。
細野家以外は入泉のため龍泉洞温泉ホテルへ移動。

13:30、皆が温泉から宿に戻ってきて、各自自由時間。
細野は運転疲れのため仮眠。その間、松本が子供達を河原に連れ出し相手をしてくれていた。河原で石飛ばしを教えていたようだ。

17:00、夕食後に活動準備。

18:30、活動開始。
【ケイバー】
第2地底湖にて足場用梯子セット、確保用ロープ張り、潜水用具の搬入補助。
その後、松本・山口は前回の活動に於いて確認されていた第4地底湖の上部を登攀。続くと思われていた個所は収束して終わっていた。
【ROV製作担当】
ROV潜水を行わせたが、機内入水や電気系統トラブル。早々に引き揚げ、夜な夜な手直しを行っていた。
【キッズ隊】
細野家子供2人にとって初洞窟探検。子供用つなぎ(もちろん赤)にヘルメット。テンションが上がりまくっていた。
第3地底湖をボートで渡り、第4地底湖のトラバースを難なく進み、天井竪穴入口まで進む。さすがにSRTはできないので、ここで折り返すことになるが、我が子ながら動きが良い。
その後、プチ探検するために観光通路脇の10m程度の狭洞個所を探検。楽しかったようで、何度も行ったり来たりする。約1.5mの段差も身軽にクリアしていた。
22:30、キッズ隊は早々に引き上げ、宿舎へ戻り消灯。

27:00、活動を終え、宿に戻ってきたダイバーとケイバーは順次消灯。
龍泉洞・洞口 龍泉洞・第2地底湖
活動前の細野家 第2地底湖にて確保用ロープの設置を見守る 第4地底湖をトラバースする小1


4日8:00、細野家起床。他メンバーを起こさぬよう、静かに朝食をとり、風呂の時間までゆっくりと過ごす。

10:00、全員順次起床。入泉のため龍泉洞温泉ホテルへ移動。

11:00、入泉後、暇を持て余していた子供たちはJR岩泉駅へ。廃線になっており、電車が来ないので、線路に降り普段経験できない線路歩きで盛り上がる。 宿舎へ戻り、昼食後に松本に教えてもらった石投げをするために河原へ。
他メンバーは仮眠や活動準備等、各々の時間を過ごす。

17:30、軽く夕食をとり、活動準備。

18:30、活動開始。
【ダイバー】
第2地底湖より第1地底湖を抜け観光通路の下部分を「竜宮の門」を目指し進んでいくが、途中壁にぶつかり数メートル深く潜り回避しなければいけないことを確認。
【ケイバー】
「白亜宮上層部」と「白亜宮」との連結場所確認や周辺の探査必要箇所の下見。今までに測量した個所へ行き、探査必要箇所の有無を確認するなど、今後の調査活動を行うためのアタック場所を確認した。
【キッズ隊】
狭洞経験するため、「石山新洞」へ行く。観光通路より3mの壁もスイスイ登り、ドンドン奥へ進んでいく。小柄なため、大人の体格では横向き片腕での移動箇所も通常の匍匐前進。身体と目が洞窟慣れしてきたのか、色々と散策を始める。
その後、「白亜の議事堂」を登り、「蝙蝠穴」入口でキクガシラコウモリを観察する。
21:00、「白亜の議事堂」付近で活動をしていた菊地さんと合流。上層部で松本・山口の声が聞こえ、子供達は喜ぶも「ちからちゃんとアニは大丈夫なの?」と本気で心配し、降りてくるのを待つと言い張り座り込むが、降りてこない。
22:00、キッズ隊は撤収の時間。観光部を網羅していなかったため、「三原峠」に行き、そのまま出洞。
宿舎へ戻り消灯。

27:00、活動を終え、宿に戻ってきたダイバーとケイバーは順次消灯。
龍泉洞 龍泉洞・石山新洞 龍泉洞
将来はケイバー? 石山新洞の狭洞部を難なく通過 立派に汚れました


5日9:00、全員順次起床。家崎到着。入泉のため龍泉洞温泉ホテルへ移動。

11:00、この日は「龍泉洞まつり」が行われており、駐車場もほぼ満車になるくらいの大盛況。昼食も兼ねて屋台で物色。

13:00、細野離脱。帰京の途に着く。

17:00、夕食後にミーティング。

20:00、活動開始。
【ダイバー】
今回の調査発見箇所の再確認を行う。
【ROV製作担当】
ROVは沈められず。
【ケイバー】
「第7地底湖」に続くルートの2回目のトラバース地点から分かれる上層部にいく。家崎は既存のルートを2本登り、山口は上部に繋がりそうなルートを2ヶ所発見するも、どちらも収束。トラバース地点右側上部は、収束部の先に小さいホールの様な空間が垣間見えたそうである。
時間が余ったので、「第4地底湖」をトラバースして遊ぶ。

24:00、活動終了。宿舎へ戻り順次消灯。芝浦工業大は遅くまでPOVの調整を行っていた。
尼額公民館 龍泉洞・第4地底湖 尼額公民館
入洞前のSRT確認(松本力氏撮影) 第4地底湖をトラバース(山口真也氏撮影) 芝浦工業大のROV最終調整(松本力氏撮影)


6日10:00、全員順次起床。入泉のため龍泉洞温泉ホテルへ移動。1人2人と帰郷。山口も帰路に着く。

17:00、夕食後に活動準備。

20:00、活動開始。
【ダイバー】
片付け。
【ROV製作担当】
最終実験。
【ケイバー】
家崎、松本は「白亜の議事堂」から「月宮殿上層」へ。途中。「魔のクラック」と呼ばれるトラバースがあり、最後が切れ落ちており、手が届くか届かないかの位置のホールドを掴んで踏み込む、という高所恐怖症の人には中々怖いポイントである。今回は家崎をビビらせる企画でこのルートになったが、見事にへっぴり腰であった。
途中のルートはあまり覚えていないが、宮殿や議事堂と名付けられる通り、至る所で荘厳な二次生成物達が迎えてくれる。あまりに白いので、うっかり手をついてしまいそうになると、思わず「ごめんなさい」と謝ってしまった。
寄り道をして、以前奇石を発見したというポイントに松本が下りていく。天井から垂直ではなく、重力に若干対抗して育っているそうである。
斜面を無駄に何回も昇り降りしたり、ギリギリまで楽しんだ。

25:00、活動終了。
龍泉洞・月宮殿 龍泉洞・月宮殿 龍泉洞・人工トンネル
月宮殿上層への斜面を登る(松本力氏撮影) 月宮殿上層に到達(松本力氏撮影) 車に乗って撤収します(松本力氏撮影)


7日9:00、「尼額公民館」を撤収。挨拶回りを行い、全員解散。


今回の活動結果は以下の通り。
【ダイバー】
第3地底湖〜第2地底湖に繋がる水中通路を確認する事は出来ず、第2地底湖への流水はどの地点の何処からなのかが明確にならなかった。
これまでの第3地底湖より先へ先へという活動ではなく、第2地底湖から洞口へ向かう水路の潜水となり、初めての試みであった。今後の潜水調査の下見・状況確認のため慎重に行われた。
【ROV製作担当】
現時点では試作段階であり、今後の改良品には期待できる。
【ケイバー】
潜水調査の手伝いの傍ら、今後の探検・調査・測量ポイントの確認が出来た。まだ探査されていない、報告されていないと思われる箇所が多数見つかり、今後の活動では数パーティーに分かれて詰めていく必要がある。(文責 細野誠・家崎晶)


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