タイトル 地底旅団ROVER元老院第171回CAVING
サブタイトル 奥多野かんな姫計劃・第5次神流町旧万場地区洞穴調査
分 類 調査ケイビング
入洞洞穴 気奈沢の羚羊穴(気奈沢の風穴)、気奈沢の小穴第1洞(気奈沢左岸の小穴)、気奈沢の小穴第2洞、気奈沢の獣穴(気奈沢のはしご穴)、気奈沢の抜け穴、むじな穴(金作穴)、コウモリ穴、南コウモリ穴
日 程 2006年5月2日(火)〜7日(日)
参加者 千葉、村野て、黒田、星野、村上、本田 以上6名
気奈沢川2000年から発動した奥多野地域調査「奥多野かんな姫計劃(プロジェクト)」。2005年6月に「奥多野かんな姫計劃報告書1 群馬県多野郡神流町 立処山洞穴地域調査報告」を発行、第1章立処山地域を終えることができた。引き続き第2章を開始、対象地域は旧万場町地区、叶山麓、持倉地区など神流町残地域及び鬼石町地区となる。
本活動は「気奈沢の風穴」測量2、「気奈沢の小穴第1洞」「気奈沢の獣穴」「気奈沢の抜け穴」測量と獣骨搬出、「こうもり穴」「むじな穴」の位置確認などを目的として企画された。


2日23:30、村野が一足先に奥多野地権者宅到着。高橋隆さんに挨拶すると、恐竜王国中里(神流町恐竜センター)のS藤所長からビールが届いていた。ありがたい。

24:30、千葉・黒田&フェレット到着。軽く飲みながら、明日からのブリーフィングを行う。

26:00、就寝。

3日6:30、起床。黒田の体調が著しく悪い。

9:00、千葉・黒田は上野村乙父「上野村へき地診療所」へ向かう。扁桃腺が腫れているらしい。無知から、僻地と言うぐらいだからどんなボロ小屋であろうと想像していたが、施設は立派なものであった。これで一層、奥多野理解を深めることができた。その間、村野は「道の駅上野」へ向かい、猪豚肉や十石味噌などの現地食材を購入する。

10:00、活動開始。黒田は宿舎「木古里山荘」でお留守番である。道中、神流川には鯉のぼりがそよぐ。名物「鯉のぼり祭り」期間中なのである。

10:30、気奈沢川到着。

11:00、「気奈沢の風穴」測量開始。第5次神流町旧万場地区洞穴調査の続きである。体制はスケッチ村野・コンパス&メジャー千葉。未測量箇所の測量、誤差修正のために全ポイントの傾斜再測定を行う。最奥部は屈折した幅40cm未満の狭洞となっており、村野はインナー姿になりながら単独測量を行った。その間、千葉は洞内竪穴に埋没していた鹿と思われる全身骨の掘り出し、搬出を行った。

16:30、出洞。続いて上流側に開口する「気奈沢の小穴第1洞」「気奈沢の小穴第2洞」へ移動する。「気奈沢の小穴第1洞」を村野が単独測量している間、千葉は「気奈沢の小穴第2洞」洞口をひたすらたがねでディギング。入洞できるようにはなったが、案の定、奥は続いてなかった。「気奈沢の小穴第2洞」をスケッチ村野・コンパス&メジャー千葉の体制で測量。

17:30、地上測量に移行。

18:00、活動終了。予定通りである。

18:30、「木古里山荘」到着。電話連絡を取り、S藤所長@恐竜王国中里に鹿骨を提出。同定のため、群馬県立自然史博物館に送って頂いた。後に連絡があり、近年死んだカモシカであることが判明した。それに伴い、命名者であるパイオニアケイビングクラブに連絡、「気奈沢の風穴」から「気奈沢の羚羊穴」へ改称した。

20:00、夕食。献立は猪豚鍋、塩茹でそら豆、鮭ご飯である。十石味噌にニンニク、唐辛子、リンゴを入れた猪豚鍋の味付けは絶品であった。

22:30、星野・村上合流。村上の両親からビールの差し入れを受ける。ブリーフィングをするが、酔いからコスプレ大会(ガールスカウトの制服)となる。

24:00、消灯。
上野村へき地診療所 気奈沢の鹿穴 気奈沢の鹿穴
上野村へき地診療所で診察 「気奈沢の羚羊穴」の洞口付近 カモシカの頭骨

4日6:30、起床。地権者宅の娘さんから召集がかかる。地権者宅は手打ちうどん屋「木古里」を経営しており、この時期は繁盛期なのである。全員で店舗へ向かい、若旦那の支持でうどん踏み。これが失敗すると厚薄が出てしまい、茹で上がりに問題が生じるという。プレッシャーである。

7:30、朝食。娘さんから差し入れも頂いたので、朝から豪華である。

10:00、墓参りを済ませてから活動開始。本日の活動は「気奈沢の獣穴」「気奈沢の抜け穴」の測量である。

10:15、気奈沢川到着。準備を済ませ、洞口へ向かう。

10:30、入洞開始。体制は「気奈沢の獣穴」スケッチ黒田・コンパス星野・メジャー千葉、「気奈沢の抜け穴」スケッチ&コンパス村野・メジャー村上。
「気奈沢の獣穴」は岸壁基部より+5m地点に開口しており、ちょっとしたフリークライミング技術が必要となる。洞口には由来となった獣骨が散在しているが、洞口から進入したとすれば根性者である。最奥部には大量のグアノが堆積しており、タヌキ類の巣穴として機能していた模様である。測量に慣れない星野を叱咤、罵倒しながら順調に測量を終える。
「気奈沢の抜け穴」は、同岸壁基部より+4m地点に開口しており、洞口3ヶを有する小穴である。初心者の村上を教えながら測量を進めていると、「気奈沢の獣穴」の声が聞こえる。探して見ると、直径0.2mのルートで接続していることが確認された。「気奈沢の獣穴」の獣骨はこのルートを利用しているのならば納得である。 

16:30、活動終了。宿舎「木古里山荘」到着。

18:00、温泉へ行こうということになり、上野村勝山「向屋温泉・ヴィラせせらぎ」へ向かうが、ガイドブック内容と違って終了していた。そこで上野村野栗沢「野栗沢温泉・すりばち荘」へ向かう。なんとも味のある湯船で、野栗沢に泳ぐ鯉のぼりを見ながら疲れを癒す。

19:00、大急ぎで宿舎に帰り、地権者一族接待準備を行う。孫娘たちは空腹と睡魔が襲ってきており、ごまかす意味でも孫娘をナン作りに参加させる。

20:00、「夕食会ナンちゃってカレー祭り♪」開始。激辛カレーやお子様用ドライカレー、クリームチーズ豆腐など食べながら、大盛り上がりで夜は更けて行くのであった。

24:00、消灯。
木古里 気奈沢川右岸 木古里山荘
朝一のうどん踏み 「気奈沢の獣穴&抜け穴」洞口付近の岩帯 孫娘たちとナン作り

5日7:00起床。本日はオフ日である。まずは全員で店舗へ向かい、100食分のうどん踏みを行う。村野はこね返しを初体験。ケイビングもそうだが覚えが早く、うどん屋開業に一歩前進である。

8:30、朝食。今度は星野が体調不良のため、宿舎残置とする。

9:30、千葉・黒田・村野・村上・フェレット×3で活動開始。お揃いの恐竜Tシャツ+穴法被に着替え、神流町万場へ向かう。

10:00、会場到着。すでに駐車場はほぼ満車。「鯉のぼり祭り」は前々から知っていたが、800匹の鯉のぼりを目の前にすると圧巻である。鯉焼、カキ氷、山菜天麩羅を食べながら、孫娘:野々香出演のかんなソーラン節を鑑賞。村野は野々香のビデオ撮影に没頭する。続いて、ローカルヒーロー:超速戦士G−FIVE鑑賞ショー鑑賞。村野は大喜びである。

12:30、暑さからフェレットがのびてきたため、慌てて現地を離脱して宿舎へ戻る。

13:30、千葉・黒田・村野は「恐竜王国中里」訪問。普段はガラガラの駐車場は満車で、国道にまで車両があふれかえっていたが、知る人ぞ知る裏駐車場に車両を停める。窓口職員に挨拶し談笑。S藤所長には聞いていたが、数年前とは違い、恐竜ショーはパワーアップしていた。一同、大喜びである。鑑賞後、併設食堂にてイグアノ丼とプテラノ丼を食す。ネーミングは絶妙だが、レトルト牛丼と照り焼き丼であった。地元食材を加えるなりして、少しは付加価値をつけてもいいと思う。

15:00、恐竜王国中里離脱。

16:00、入沢川の石灰岩帯へ向かう。竪穴があるとの情報であったが、おおよその場所だけを確認した。ついでに、入沢の滝を見学。

17:00、次に村野の案内で「コウモリ穴」へ向かう。洞口付近のみ入洞、地R元牛歩測量では1日で終わりそうもないことを確認した。

17:30、続いて村野の案内で「むじな穴」へ向かう。徒歩アプローチが20分程度と聞いていたため、登山口のみを確認するつもりだったが、村野に騙されて洞口まで連行された。到着すると洞口高0.4m。テンションがた落ちである(後日、別洞と判明)。

18:30、帰路に商店「太多屋」で買出し。話には良く聞き、何度となく目の前を通過していたが、6年目にしてデビューである。酒、肉、鮮魚、安価カップ麺と一通り揃っており、今後はここで購入することが多くなりそうである。

19:00、宿舎帰宅。すぐに隣宅のT橋S雄氏訪問。地権者情報収集を依頼して、活動終了となった。

20:00、店舗「木古里」へ移動。本日の夕食はうどんである。次から次へと副食を出していただき、豪華な夕食となった。

21:00、村野が仕事のために一時離脱。「行ってきま〜す」と言って出勤して行くのであった。その後、めい@フェレットの2歳の誕生日を厳かに開き、夜は更けていくのであった。

24:00、消灯。
神流町万場 神流町万場 神流町万場
鯉のぼり祭り会場 「鯉のぼりだよ!」とりむ 超速戦士G−FIVE
恐竜王国中里 むじな穴(金作穴) 木古里山荘
イグアノ丼(左)とプテラノ丼(右) 「むじな穴」洞口に低テンション めいの2歳の誕生会

6日6:30、起床。本田合流。聞けば5:00には到着していたとのことである。

7:00、恒例となったうどん踏み&こね返し作業を行う。本日は80食分。村上も積極的にこね返しを行い、(仮)村野うどん店の右腕になれそうである。

8:00、朝食。準備。本日の活動は、測量練習も兼ねて「コウモリ穴」である。

9:00、出発前に娘さんと話をすると、本日は店舗の人手が足りないと言う。星野は体調がいまいちであったため、洞内で菌をばらまかれるのも不愉快ということで、店舗手伝いとして宿舎に残すことにした。

9:15、移動活動。

9:30、「コウモリ穴」付近に到着。

10:00、活動開始。まずは洞内を一通り見ることにする。洞口は岩帯基部、中腹、竪穴の3つ。奥多野地方特有の小規模ながら高低差がある形態である。細かい支洞も多々あり、総延長100m、高低差20mと言ったところか。付近も軽く探索すると、本田が総延長15m程度の横穴を確認してきた(後日、南コウモリ穴と判明)。

11:00、測量開始。洞口付近で計測方法及び計測器の使用方法などを実際に作業しながら講習を行う。体制派は平面スケッチ・千葉、断面スケッチ・黒田、コンパス本田、メジャー村上。洞口から狭支洞の測量を行う。本田は測量方法
を理解したようで、村上を教えながら作業であった。

16:30、タイムアップにより洞内測量終了。成果は20m。時速4mであった。

17:30、地上測量を行ってから活動終了。地元の方が通りがかったので話をすると、岩帯自体には特に名称は内容である。

18:00、宿舎帰宅。すぐに「野栗沢温泉・すりばち荘」へ向かう。

19:00、宿舎帰宅。夕食準備に取りかかる。本日は「中華祭り♪」である。今夜も満腹である。

22:00、「ただいまぁ」と村野帰宅(再合流)。モノポリー大会となる。村野は破産寸前となり、毎度のことながら勝負ことの弱さが露呈した。考えすぎである。

24:00、消灯。
コウモリ穴 気奈沢川 木古里山荘
洞内竪穴を見上げる(明かりは第3洞口) 栃金田橋 データを打ち込む村野

7日6:30、起床。うどん踏み&こね返し作業を行う。本日は60食分。もう慣れたもんである。

8:00、朝食。残置出来ない食材を使い切る献立となる。したがって、最終日が一番豪華な朝食となった。

10:00、宿舎清掃。

11:00、移動開始。

11:30、万場の4等三角点確認作業。引き続き「コウモリ穴」にて地上測量補足。

12:00、千葉ナビにて御荷鉾スーパー林道経由で塩ノ沢へ向かうが、大きくタイムロス。確かに四駆にとってはフラットダートであったが、乗用車では20キロ程度しか出せない荒道であった。大不評の中、途中から国道へ降りる。

13:00、「道の駅上野」で昼食。みそソフト、猪豚生姜焼き、猪豚丼を食す。(十石)みそソフトは、以前より癖がなくなったようである。

14:30、「不二洞」観光。改めて成因などのお勉強会である。

16:00、「国民宿舎やまびこ荘」にて入泉。

17:00、宿舎へ戻り、地権者に挨拶。一人3人前の手打ちうどんを頂き、現地解散となった。
万場地区 不二洞 不二洞
GPSにて三角点標高を記録 何度目だ?「不二洞」観光 経文の書かれた石

久々の奥多野長期合宿であったが、技量不足から気奈沢シリーズを終えることが精一杯であった。しかし、予備調査や情報収集、コネクション構築という点では満足の行く活動であった。
今後、まずは「コウモリ穴」を終わらせる予定である。(文責 千葉伸幸)

【測量データ】
気奈沢の羚羊穴
=総延長52.2m
高低差6.7m
気奈沢の小穴第1洞
=総延長 6.3m
高低差0.5m
気奈沢の小穴第2洞
=総延長 3.4m
高低差0.1m
気奈沢の獣穴
=総延長27.3m
高低差7.6m
気奈沢の抜け穴
=総延長 4.9m
高低差0.8m
コウモリ穴
=総延長19.1m+
高低差5.7m+

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