タイトル 地底旅団ROVER元老院第170回CAVING
サブタイトル 奥多野かんな姫計劃・第4次神流町旧万場地区洞穴調査
分 類 調査ケイビング
入洞洞穴 気奈沢の風穴(気奈沢の羚羊穴)、気奈沢の小穴第1洞(気奈沢左岸の小穴)、気奈沢の獣穴(気奈沢のはしご穴)、気奈沢の抜け穴
日 程 2006年4月15日(土)〜16日(日)
参加者 千葉、村野て、黒田、星野、高橋 以上5名
木古里山荘付近2000年から発動した奥多野地域調査「奥多野かんな姫計劃」。2005年6月に「奥多野かんな姫計劃報告書1 群馬県多野郡神流町立処山洞穴地域調査報告」を発行、第1章立処山地域を終えることができた。第2章は旧万場町地区、叶山麓、持倉地区など神流町残地域、及び旧鬼石町地区における調査となる。
本活動は2001年にパイオニアケイビングクラブによって確認された「気奈沢の風穴」測量、周辺の山狩りおよび地上測量、叶山鉱業事業所との渉外などを目的として企画された。同時に星野、高橋の測量訓練も兼ねることにした。


15日24:30、奥多野地権者宅「木古里山荘」に到着。4月中旬とはいえ夜の奥多野はまだ肌寒く、高橋隆さんが薪ストーブを焚いて我々の到着をずっと待っていてくださった。いつもお気を遣っていただき、本当にありがたい。隆さんにお礼と簡単な挨拶をした後、飲みながらブリーフィングを行う。今回、調査を行う気奈沢川流域地区は、以前予備調査を行った村野を除いて全員が未知の領域であるため、村野がPCを使って概要説明を行った。

26:00、消灯。


16日6:30、起床。晴天である。朝食を取っていると、隆さんが蕨取りから戻ってきた。かごいっぱいの蕨に驚く一同に、隆さんはお土産としておすそ分けしてくださった。期待通りの展開である(笑)。
その後、母屋に移動。隆さんの孫娘・春菜の誕生日祝いを手渡す。隆さんの親戚の方も見えていたので、報告書を贈呈。コタツに入ってしばしの談笑の時間をすごした。

8:30、我々の活動に興味を持っていただいたFツ橋氏が訪問。情報交換を行う。

9:00、「木古里」出発、神流町関係者であるT橋S雄氏宅に挨拶に伺う。が、ご本人は不在であったため、代理として「なっちゃん(=番犬)」にご挨拶をする。奥多野は人だけでなく、犬も外者に優しい。我々が突然どやどやと訪問してきても、尻尾を振って喜んでいる。番犬としての職務を果たしているのかどうかは疑問だが、とにかく歓迎されているようなので悪者とは思われなかったようだ。よしよし、次回はなっちゃん用のお土産を持参しよう。なっちゃんと戯れた後、気奈沢に向けて出発する。

【測量班/村野・星野・高橋】
9:30、「気奈沢の風穴」に到着。千葉・黒田は測量機材を下ろした後、すぐさま叶山鉱業事業所に向かって行った。
村野・星野・高橋は、まずは洞内探検を行う。コウモリは見られなかったが、グアノがあることから何頭か出入りをしているようだ。主洞はループしており、延長はざっと20m程度。−3mくらいのピットもあり、測量訓練の教材にはもってこいの穴といえそうである。村野がこのピットを降りたところ、洞床に鹿のような頭蓋骨が転がっていることを確認した。
また最奥部に軽く屈曲した下り傾斜の狭洞部を確認。奥から空気が流れてくるため、村野・星野が順に中の様子をうかがってみる。しかし、拘束されそうな気がしてどうにも奥まで入る勇気が出ない。奥には小空間らしきものが見えるのだが・・・。そして、村野が意を決して奥に突入。超狭洞に発狂しそうになりながらも強引に突破、小空間にたどり着くことができた。しかし、というかやはりというか、その先は入洞不能となっていた。こんなに苦労したというのに、この穴の仕打ちには本当にガッカリである。しかも人が入れてしまったということは測量しなければならず・・・泣きそうになった。
一旦出洞後、測量の実践について村野が一通り説明。出洞にはまた狭洞を通過したので、村野だけが冷や汗まみれである。

11:00、測量開始。体制は、スケッチ村野・コンパス星野・メジャー高橋。村野・星野は高橋にポイントの取り方、メジャーの張り方を教えながら測量する。測量初経験の高橋は、ひとつひとつ確認しながら距離の計測を行っていた。

12:00、叶山鉱業事務所と恐竜センターから千葉、黒田が帰還。みかぼ自然村に移動し、昼食を取ることにする。喫茶店「るぼう」にて、洞内の土埃の匂いを放ちながらラーメンをすする。帰路は電子基準点「万場」に立ち寄り、高度測定を行った。

14:00、活動再開。村野・星野・高橋は測量の続き。
16:30、山狩りを終えた千葉・黒田が様子見に入洞してきたので、折角お越しいただいたということで、黒田にも例の
狭洞通過を堪能してもらった。

17:00、主洞部分と一部の支洞の測量を終えたところでタイムアップ。出洞する。


【渉外・山狩り班/千葉・黒田】
10:00、千葉・黒田はアポイントメントを取っておいた叶山鉱業事業所に到着。改めて職員3名に調査目的を伝え、採掘権取得地、鉱区、社有地範囲を教えていただく。以前、山狩りした中岩、天狗岩、かぶり岩(アシダ岩)も鉱区内ということが判明し、謝罪と共に今後の展開を考え直すこととなった。報告書記載に関しても、今後はその都度鉱山と調整することにする。

11:00、恐竜王国中里(恐竜センター)に移動。予備調査で約束したS藤所長に報告書贈呈する。どうやら群馬県立自然史博物館で使用したいらしい。所長と談笑と共に、ゴールデンウィーク活動用に恐竜Tシャツを入手する。今はなきNAKASATOの文字に感無量。

11:45、叶山の入口にある「白水の滝」に到着。改めて白水の滝周辺を確認する。かつて明治大学地底研究部が確認した「熊穴」は100%鉱区内であろう。

12:00、測量班と合流。昼食を食べながら互いに簡易報告をする。

14:00、周囲の山狩りを行う。まずは右岸岩帯を南側から一巡する。2m程度の小穴は確認できたが、岩帯の延び方向からいっても発見可能性は低く、収穫もないまま山頂まで到達してしまう。ここから左岸側を眺めるが、あちらはもっと可能性が低そうである。
岩帯北側を下り、道路が見えるところまでくるで2洞確認する。おそらくパイオニアケイビングクラブが確認した「気奈沢のはしご穴」「気奈沢の抜け穴」であろう。前者はフリーでのアプローチにはリスクが伴うため、千葉だけが怖々嫌々入洞。黒田へ洞内実況中継をしていると返答がなくなり、振り返るとよじ登って入洞していた。いつの間にかたくましくなっちゃったものである。約20m、獣骨やグアノが確認できた。後者は洞口3ヶ、約5mの小穴である。

16:30、山狩り終了。

18:00、撤収。現地出発。

19:00、丸山鉱泉にて入泉。鉱泉そばの「関の入うどんの店」にて夕食。店名の通りうどん屋なのだが、何故か焼肉が食べられる。しかも、たらふく飲み食いしたにもかかわらず破格の安さ。女将の人柄も良く、一同満足であった。今後も足を運びそうな店である。

23:00、解散。


今回の測量活動の結果、「気奈沢の風穴」の現時点での基線延長は25.0mとなった。最終的には40m程度となる見通しである。連休中の活動にて、未測部分の測量と今回確認した小穴測量、地上測量をまとめて行う予定である。(文責 村野哲雄・千葉伸幸)
気奈沢の風穴(気奈沢の羚羊穴)・洞口 気奈沢の風穴(気奈沢の羚羊穴) 気奈沢の風穴(気奈沢の羚羊穴)
「気奈沢の風穴」洞口 洞口付近のボアパッセジ 狭洞部を堪能

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