タイトル 地底旅団ROVER元老院第169回CAVING
サブタイトル ♪灯りをつけましょヘッ電に〜お花をあげましょ石灰華〜♪ at 南相馬市・大穴鍾乳洞
分 類 合同・ファンケイビング
入洞洞穴 大穴鍾乳洞(大穴、立石鍾乳洞、立石大穴鍾乳洞)
日 程 2006年3月11日(土)〜12日(日)
参加者 村野て、星野、千葉、黒田、本田、高橋、平宗雄(あぶくま・けいばぁず・くらぶ)、松澤亮、城戸晃一(以上、東京スペレオクラブ)、松本力(東山ケイビングクラブ)、中込幸子(立教大学探検部)、松本晶、八巻氏(以上、無所属) 以上13名
大穴鍾乳洞・洞口この1年間で、地R元にも複数の新人が入団した。そこで「初心者でも楽しめる魅力的な穴はないか」ということになり、白羽の矢が立ったのが「大穴鍾乳洞」である。平さん@あぶくま・けいばぁず・くらぶに打診したところ、我々の申し出を快諾してくださった。「大穴鍾乳洞」に入洞できる数少ない機会であるので、他団体にも声掛けを行い、今回の合同・ファンケイビングが企画された。地R元としては3回目の巡検である。


11日20:30、東京組は府中出発。

26:30、現地到着。気温8℃という寒空の中、すぐさま設営を開始する。設営後はテント内で村野持参の妻夫木聡推奨最中を肴にワイン&日本酒で軽く懇親会を行う。

28:30、消灯。


12日6:00、「6時だ〜、起きろ〜!!」という山中には似つかわしくない女の子の黄色い声で全員起床。松本力・晶父子が合流である。松本さんは徹夜で来たとか。各自朝食をとりつつ、撤営、準備。

7:30、平さん・八巻さんが到着。挨拶とともに談笑。

8:00、移動開始。途中、平さんが新たに確認したという洞穴を見学。確認当時のように、石で塞いだあと土を被せていたため、洞内を確認することはできなかったが、説明によると2〜30メートルほどの距離があるとのことであった。

9:00、「大穴鍾乳洞」到着。恒例の記念撮影を行ってから入洞開始。
旧洞部の鉄梯子を降りた空間「縁の下ホール」にて、テングコウモリのコロニーを確認(60+頭)。小さなコウモリが幾重にも重なるようにして群塊を形成している。千葉によると、テングコウモリがこれだけ大きなコロニーを作るのは珍しく、以前確認した35頭のコロニー確認箇所とは違うとのことである。千葉・黒田は個体数カウント、洞内気温計測(9℃)、記録用写真撮影を行った。続いて標札(M24304、M24291)を付けたキクガシラコウモリを確認。記録をとる。
鉄柵を開錠し、新洞部へ向かう。狭洞部「自然淘汰の門」では、初心者の八巻さんが通過に少々苦労したが、何とか通過。最速通過はやっぱり10歳の晶ちゃん。松本さんはPVCがひっかかり、苦労しつつもヘルメットを脱いで通過。松澤さんはヘルメットとPVCを脱ぎ、辛うじて淘汰されずにすむ。
「自然淘汰の門」を通過すると「喜びの間」に至り、これより新洞部となる。「喜びの間」ではキクガシラコウモリがコロニーを形成していた。1000頭前後はいるようである。
「喜びの間」から主通路を南下すると、クラック状の通路「真野の峡谷」に出た。ここではジプサムを観察。白色のものを確認することができたが、教えて頂かなければ見過ごしていた。峡谷の壁を直登し「リムプールホール」へと向かう。
「リムプールホール」にて休憩を取り、千葉は写真撮影を行う。ホール名由来となっているリムプール「長寿の泉」には、エゾメナシヨコエビが生息していると聞いたので、縁を踏まないように慎重に近づいてみるも、今回は確認できなかった。
「リムプールホール」から主通路を更に南下すると、水流のある空間「コウモリの館」に到着した。ここではコキクガシラコウモリがコロニーを2箇所に形成しており、合計で800+頭程度はいそうであった。
ここから先は上層部をアップダウンしながら移動。足場が小さく、残置ロープに体重をあずけなければならない所や、登攀困難な箇所があり、ケイビング3回目の自分には厳しい経験となった。グアノが山のように堆積しているポイントもあった。

12:00、上層部の終点「東の物見」に到着。ここで昼食を取る。洞壁にはサンゴの化石、洞床にはタラナキ石が観察できた。よく観察すると説明された場所以外でもあちこちにタラナキ石やジプサムがあることが分かった。

12:30、移動開始。戻りながら、今度は下層部へ向かう。

13:30、空間「黄泉の窟」に到着。高い天井を見上げると、洞壁中腹に先ほどまでいた「東の物見」が開口していた。ここで記念撮影を行う。その後、メアンダートレンチの発達した下層部通路を水流沿いに洞口方面へと移動する。

14:00、「コウモリの館」に再び到着。ここで村野・本田・中込さん・城戸さんの4名は「紫紺の滝」へ行くことにする。水流沿いに狭通路を進んでいくが、崩落岩の厚く堆積したポイントでついに通路が途絶えてしまい、先に進むことができなかった。以前は人の通れるところがあったらしいが、昨年夏の地震で埋まってしまったであろうか。隙間を覗き込むと向こうに通路が続いているようであったが、落石の可能性があり石を動かすことができなかった。先に進むことをあきらめ、やむなく撤退する。アザと疲れだけが残った。
他のメンバーがプール「エメラルドの泉」のある支洞を見学しているところへ、「紫紺の滝」撤退班が合流。順序良くならんで一人ずつ見学する。帰路、支洞入口の−4メートル段差で平さんの軽快な動きを真似した中込さんが滑落、視界から消え、千葉を焦らせる。が、下からは本人の「大丈夫で〜す!」との明るい声が。平さんとは別の意味で軽快な動きをしたようだ。
再び「自然淘汰の門」では、やはり八巻さんが通過に苦労するが、メットをはずして無事通過。松澤さんも往路ほどは辛くなかったようで、PVCを脱がずに無事通過できた。
鉄柵を通過したところで、「この先に綺麗なところがあるよ」との平さんの言葉に、星野・本田は支洞に突入する。奥へ行くにつれ泥地獄となり、はめられたと気付き戻ろうとしたときには時すでに遅く、見事に泥だらけになっていたのであった。しかも、もとの場所に戻ってみれば誰もいない・・・。ケイバーは初心者に冷たい。洞口付近で待っていた他のメンバーと気持ちを分かち合おうと抱きつこうとするも、激しく拒まれたのであった。

16:00、出洞。外は雪が降っており、綺麗な雪景色となっていた。

17:00、平さんにお礼を述べて解散。先に現地を出発した平さんと松本親子が、途中で万歳をしながら見送ってくださった。

18:00、「はらまちユッサ」にて入泉、夕食をとる。

19:30、現地離脱。

23:30、JR新宿駅西口到着、解散となった。


知識の豊富な平さんのガイドにより、普段は見過ごしてしまう化石や鉱物などについて学ぶことができた。また、洞内に点在する鉱物について教えていただき、洞内環境保全について考えさせられる有意義なファンケイビングとなった。(文責 本田佳吾)
大穴鍾乳洞・自然淘汰の門 大穴鍾乳洞・縁の下ホール 大穴鍾乳洞・コウモリの館
通過に難儀する「自然淘汰の門」 50頭+のテングコウモリを確認

キクガシラの前で平さんと握手

大穴鍾乳洞・グアノ山 大穴鍾乳洞・真野の峡谷 大穴鍾乳洞・洞口
グアノに喜ぶふたり 滑落ポイントにつき要注意 泥だらけで完了

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