タイトル 地底旅団ROVER元老院第151回CAVING
サブタイトル 奥多野かんな姫計劃・第10次神流町叶山麓洞穴調査
奥多野かんな姫計劃・第2次神流町旧万場町地区洞穴調査
分 類 調査ケイビング
入洞洞穴 白水の滝洞窟、気奈沢の風穴
日 程 2005年4月29日(金)
参加者 村野て 以上1名
「奥多野かんな姫計劃」の一環として企画された。
2000年から発動した奥多野地域調査「奥多野かんな姫計劃」は、2005年1月の「立処西尾根の蝦蟇穴」測量をもって第1章立処山を終えることができた。第2章は神流町叶山麓、旧万場町、持倉地区などの地域における調査となる。この地域には石灰岩帯が大小40近く点在しており、いくつかの洞穴の存在が知られているが、未測量・未報告の洞穴もあるようなので調査・測量を行うことにした。
今回は叶山麓「白水の滝洞窟」追加測量、旧万場町地区気奈沢川流域の石灰岩帯の確認を目的として企画された。


29日9:30、「叶山鉱山」入口に到着。今日も鉱山への白水隧道が開いている。トンネルから吹き出す風が心地よい。
入洞準備を整え、早速「白水の滝洞窟」に向かう。今回は、前回活動で測量しそこねた箇所の追加測量である。この部分は、「白水の滝洞窟」の上部と下部を連結するクラックであって、洞幅、斜距離はともに2m程度なのだが、天井高が0.1〜0.15mしかなく、勾配も60度近くあったため、前回は測量を見送ったのであった。
まずは洞窟上部の第4洞口から入洞、クラック上部にたどり着く。一人測量のため、ポイントにはサブランプを洞壁の岩角に針金でくくりつけることにした。クラックの下から良く見える位置になるようにポイントの位置、高さを調節する。一旦出洞し、今度は洞窟下部の第1洞口から入洞。クラック下部から上方に見えるランプの光の方位、傾斜を測定、スチールメジャーを伸ばして斜距離を測定する。
そしてスケッチ。ただでさえ狭くて寝転んだ状態であるのに、クラックが急傾斜のためなかなかうまく測定できない。仰向けになったりうつ伏せになったりしてクルクル回転してもがいていた。第1洞口から上半身だけ入洞している体勢なので、外から見たら腰から下だけが穴の外に出ており、自分のことながら怪しさ満点だったと思う。結局、2mの距離を測定するのにトータル2時間近くも費やしてしまった。

11:30、出洞、昼食。

12:30、旧万場町の気奈沢川に移動する。この川の流域には小規模な石灰岩帯が分布しており、その確認を行う。まずは万場集落の北東にある石灰岩帯の確認。地質図には逆V字形の石灰岩地域が記載されているところである。川の右岸を走る車道から河原に下りると、左岸に山仕事用の小道が付けられていた。この道に沿って、川の両岸斜面の石灰岩を捜し歩く。
結果としてはいくつかの小規模な石灰岩の露頭があり、溶食痕もあったのだが、肝心の穴は見つけられなかった。あまり山狩りする価値はなさそうな雰囲気だ。1時間程度で探索を切り上げ、車両に戻って上流の岩帯を目指す。それにしても暑い!温度計は33度を示していた。

14:00、現場に近づくと、前方に尾根の頂上まで聳える立派な石灰岩が目に入った。ここには「気奈沢の風穴」や「気奈沢のハシゴ穴」があることは事前情報で知っていたが、なるほど、これなら穴がいくつもありそうな雰囲気だ。川の両岸が石灰岩となっているところに車両を止めると、左岸上方に洞口があることがすぐに分かった。ははぁ、これが「気奈沢の風穴」か・・・と、とりあえず洞口近くの内部を探索。支洞や上下に延びるピットなどがあり、やや入り組んだ印象を受けた。キクガシラコウモリ数頭と小動物のグアノを確認。出洞後、付近を良く観察すると小さな洞口があちこちに開口していることが分かった。
少し探索したところでは人が奥まで入れるような穴はなかったが、よく探せばもう少し良いものが見つかりそうな気配。岩壁中腹の狭いテラスをトラバースしていたら、両手に掴んだ母岩がどちらも取れてしまい、びびった。安定しない岩場は怖い。
このあと右岸側を探索。暑さでばててきたので麓をうろついて終わってしまったが、こちらも今後しっかりと山狩りしたいエリアである。最後にもう一度川に下り立つと、川面を下る風が涼しく、石灰岩と新緑の融合が清々しい。

15:30、帰路につく。神流川にはたくさんの鯉のぼりが青空に泳いでいた。


今回の追加測量で「白水の滝洞窟」は総延長26.6m、高低差11.7mとなった。気奈沢川流域の石灰岩帯の本格的な山狩りも、人数をそろえて行いたいものである。(文責 村野哲雄)

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